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正月山行 厳冬期の農鳥岳へ

 今年の正月山行は、南アルプスの農鳥岳に行って来ました。3日間共素晴らしい天候に恵まれて、充実した山行となりました。

 1/3  奈良田発電所前まで入り、大門沢小屋まで川沿いに歩く。冬山装備もあって思うようにペースは上がらない。途中、渡渉する箇所や凍った石の上も歩くこともあり、ヒヤヒヤする場面もあった。16時に大門沢冬季開放小屋に到着、すれ違った人は2人だけで小屋は誰もいなく、我々3人だけであった。小屋から出ると、目の前には夕日に染まる富士山を見ることができた。

 1/4  4時30分に小屋を出発し、農鳥岳へ目指す。アイゼンを装着し、真っ暗の中ヘッデンを付けてひたすら上る。風が強くならないか心配であったが、稜線に出ても風は思っていた程強くなかったため安心する。しかし、稜線に出てからは岩と氷のミックス状態でアイゼンワークを必要とする。11時に農鳥岳に登頂を果たす。目の前には北岳や富士山、中央アルプスなど360度白銀の山々を見渡すことができてとても感激だった。時間もあったため、西農鳥岳まで往復することにした。足跡はほとんどなかったが、岩に書かれているマーキングを頼りに西農鳥岳にも登頂することができた。時間の許す限り、山頂からの景色を楽しみ、大門沢冬季開放小屋へ戻る。

 1/5  大門沢冬季開放小屋を利用させてもらったことに感謝しつつ、7時30分に出発する。この日は誰とも人とすれ違わずに11時30分に奈良田発電所に下山した。下山後は奈良田の里温泉に浸かり3日間の疲れを取って帰王した。人と会わず静かな山行であったが、私自身とても充実した3日間でした。

浅岡 記

奈良田発電所前にて。

この辺りは雪はなく、川のせせらぎを聞きながら歩く。

大門沢小屋に到着。

私達3人のみの宿泊です。

小屋からは富士山を間近に見ることができました。

大門沢下降点でのワンシーン。

ここからは岩がゴツゴツ出てくるようになり、雪も氷に変わってくる。

農鳥岳山頂。

約7時間かけて登頂することができて感激だった。

西農鳥岳山頂にて。

目の前に北岳、間ノ岳、農鳥小屋を見ることができる。

農鳥小屋は雪に埋もれているのが確認できた。

大門沢下降点から農鳥岳までの稜線は、白銀の山々を見ることができた。

下山は前夜に新雪があり渡渉は滑りやすい。

バランスを取りながら慎重に渡る…!

五竜岳~鹿島槍ヶ岳

 昨年、悪天候で実施できなかった五竜岳~鹿島槍ヶ岳に行って来ました。

 9/14 ゴンドラリフトを使って八方尾根を登り、唐松岳へ向かう。この日は快晴で汗はダラダラと滴り、少し進んでは一本を繰り返す。14時30分頃に唐松岳頂上山荘に到着、荷物を空身にして唐松岳に登る。頂上は雲に覆われていたが、雲の隙間からは立山連峰から五竜岳を望むことができ、明日からの縦走に期待することができた。山荘は満員だった様で4畳の部屋に7人が寝る形であった。

 9/15 4時に起床、ストレッチを行って5時に出発する。初めて岩場に臨む人が多かった?影響なのか牛首は渋滞となってしまい、通過に時間を要してしまった。7時40分には五竜岳山荘へ着く。五竜岳山荘で「山が好き、酒が好き」Tシャツを購入し、五竜岳に登る。ここから岩稜帯となるため、登る人と下る人がお互いに声を掛け合いながら通過する。9時頃に山頂に到着、皆の体調と天候を判断し、キレット小屋へ向かう。G4とG5の岩場を慎重に通過、14時頃にはキレット小屋に到着。小屋では、同じルートを行くパーティの方とお酒を酌み交わしながら、明日の鹿島槍ヶ岳に期待する。

 9/16 4時に起床、4時45分にキレット小屋を出発する。ここから八峰キレットと呼ばれる、横がスパッと切れた岩稜とクサリ、ハシゴの連続となる。ヘッデンで目の前を照らしながら通過する。周りが暗かったお陰で恐怖感を感じることなく、通過することができた。次第に鹿島槍を覆っていた雲が取れ始め、北峰と南峰を目の前に望むことができた。6時40分に北峰、7時40分に南峰に到着する。冷池山荘辺りから天候が曇りとなり、晴れた状態で鹿島槍ヶ岳に登ることができて良かった。12時頃に種池山荘に到着、15時頃には扇沢へ下り、3日間の壮大な計画を終えることができた。

浅岡 記

鹿島槍ヶ岳山頂にて。皆で握手を交わし達成感を味わう。
唐松山頂にて。
暑くて持ってきた水を飲み切ってしまった。
牛首付近にて。
太陽の日差しを浴びながら、慎重に通過する。
五竜岳付近の岩稜にて。
余裕の顔を見せ、ポーズを決める。
五竜岳頂上にて。
いよいよキレット小屋へと向かう。

G4を通過、目の前にG5と鹿島槍ヶ岳を望む。

キレット小屋に近付くが、岩稜帯は一向に続く。
八峰キレットにて。
声を掛け合いながら、慎重に通過する。
道中、雷鳥を見ることができた。
鹿島槍ヶ岳北峰にて。
目の前に南峰を望み、山行が終わりに近づこうとすると感慨深い。
柏原新道を下り、目の前にはゴールが見える。
3日間縦走できたことの達成感は大きかった。

 

富山湾から駿河湾へ『日本アルプス大縦走』 完登記念

『日本アルプス大縦走』の第8弾(最終回)となる、茶臼岳~光岳~加加森山~池口岳の縦走を無事に終わることが出来ました。
 今回は、初日に横窪沢小屋まであと30分と言うタイミングで、急などしゃ降りに会った以外は3日間とも好天に恵まれ、これまでに歩いてきた中アや南アの山々、富士山などを眺めながら変化に富んだ山旅を楽しむことが出来ました。
 光岳~加加森山~池口岳の縦走は玄人向けのコースと言われ、踏み跡を見失わないことに、細心の注意を払った結果、間違うこともなく完登できました。行動時間は連日12時間を超えましたが、体調を崩すこともなく、疲れることもなく、山の会の結束力と協調性と根性を再認識できた山行でした!
 今回はもちろんのこと、これまでにこのシリーズにご参加・ご支援を頂きました鷲林さん、会長をはじめ多くの会員の皆さま方に心から感謝申し上げます。

元木 記

夜明けの光岳山頂で 2019.8.12  5:05

8/10 畑薙ダム(沼平ゲート)~横窪沢小屋

南アルプス登山指導センター前で

一年ぶりに「畑薙大吊橋」を再び渡る
上河内沢に架かる3本の吊橋は、ご覧の通り、
流されて跡形もない・・・・。

昨年もお世話になった「横窪沢小屋」の夕食
枡酒に注目・・・!

8/11 横窪沢小屋~光岳小屋

展望ベンチから見る、夜明けの大無間山

8:28
茶臼岳山頂  2,604m
第8弾は、ここがスタート地点だ!
茶臼岳山頂から
昨年歩いた、兎岳~聖岳を望む
どこまでも青い空が拡がる・・・
光岳 2,591.5m
石灰岩の岩塔「光石」
光岳は2,500mを超える、日本最南端の山

8/12 光岳~加加森山~池口岳~遠山郷へ

光岳から黎明の富士

加加森山を目指し、光岳を下る
微かな踏み跡を頼りに進む・・・
中央アルプスの遠景
このシリーズで、2015.8.13~16に縦走した
加加森山の山頂まであと一息
ご覧通りの登山道・・・?
ようやく加加森山へ
光岳と池口岳のちょうど中間点くらいか
「まだ先は長いぞ・・・」
痩せ尾根を越え、倒木帯を越え・・・、
ひたすら池口岳を目指す・・・。
10:35
ようやく、池口岳(北峰)へ
池口岳は双耳峰で、南峰までは更に40分とか・・・?
池口岳ジャンクションからの下り
1本のトラロープを頼りに、大岩を降りる・・・。
14:15
このルート最後のピークとなる「黒薙」で
あと2時間・・・流石に疲れの色が・・・。
遠山郷の民宿「島畑」で
会長から
「富山湾から駿河湾へ 日本アルプス大縦走」
“完登記念”「8年越しの夢を成就」・・・、
と記された、お手製の木製ペンダントを頂き、
加えて、皆さまからの心温まるメッセージに
感激・・・!

宿のご主人からは、山奥ならではのご馳走や
とんでもないお酒の振る舞いも・・・。

8/13 遠山郷~遠州灘 中田島砂丘へ

ついに終着点「遠州灘」へ
台風10号の接近で高い波が次から次へと押し寄せる!
万感の思いを込めて『バンザイ・・・』

あとがき
 2012 年の夏、黒部川の源流の一つである赤木沢を遡行した時に出会った、日本一過酷なトレールランと言われる山岳アドベンチャーレースTrans Japan Alps(富山湾をスタート地点とし、北アルプス、中央アルプス、南アルプスを越えて、駿河湾まで約415kmの距離を8日間以内で走りきる山岳マラソン)に挑む超人たちの不屈の精神力に強い刺激を覚え、「日本アルプス大縦走の山旅」を2013 年8月から始めてから7年目、今回はその最終回である。南アルプスの深南部といわれている、茶臼岳~光岳~加加森山~池口岳、約39.5kmを縦走し、最終日は遠州灘の和田島砂丘で太平洋に浸かり、遠大なプロジェクトの幕を下ろすことが出来た。

山の会 元木

奥穂高岳、涸沢岳

毎年恒例の学生時代の友人と夏山山行に行ってきた。今年は北アルプス、奥穂、涸沢岳。いつもの様に上高地から横尾経由で涸沢ヒュッテに、2か月ぶりのヒュッテだがそれほど混んでいなかった。2日目早朝ヒュッテを出発しザイテングラード経由で穂高山荘へ登り荷物をデポし、奥穂に取りついた。最初に厳しい切り立った岩稜と垂直に近い鉄梯子を難なく通過、その後の岩稜も楽しく登る。右手に西穂に続くジャンダルムを敬意の念で眺めながら先に進み、山頂に到着。多くの登山者でにぎわっていた。下山後すぐに涸沢岳に登った。この日は快晴で360度素晴らしい景色を堪能した。最終日は早朝山荘を出発途中のザイテングラードでモルゲンロートも見ることができ感激した。横尾に戻ってくると真夏の暑さに閉口した。そのまま上高地に戻り2泊3日友人との楽しい山行を終了した。

矢崎 記

奥穂高岳山頂

本谷橋を超え本格的な登山道です。
2か月前に登った雪道とは全然様子が違い、夏道も結構きつかった。
 涸沢ヒュッテに向かう途中、雨が降り出し直ぐに強い雨になった。レインウェアーを着込んでさらに先を急いだ。
 ヒュッテに到着後、テラスにてビールで乾杯。
2か月前雪の中を登った北穂高へのルートが確認できて嬉しかった。
翌日早朝、ヒュッテを出発しザイテングラードに取りつく。
これまで経験した岩稜ほど厳しくはなかったが、慎重に進んだ。
穂高山荘まではもう少し、快晴の中気持ちよく登れた。
山荘にザックをデポして、山頂を目指す。最初に厳しい登りや鉄梯子などあったが、楽しく登った。
7歳の坊やがお父さんとおじいちゃんと一緒に登っていた。
名前が穂高君と言うそうです。
山頂へ続く山道から西穂に続くザイテングラードを初めて眺めた。いつか超えたい場所です。
下山後すぐに涸沢岳に登る。
20分程度の登りだったが、息が切れた。
山荘に戻り、午後はビール、ウイスキー、日本酒で今回の山行の反省会。
周りの岳人達と色々お話ししてとても楽しいひと時を過ごした。
最終日の早朝、常念岳方向から朝日が上がってきた。
 朝日に染まる奥穂高、とても綺麗でした。

 

槍ヶ岳

 7月26日~28日にかけて槍ヶ岳に行って来ました。当初、週末の天気は晴れの予報でしたが、直前になって熱帯低気圧が発生し、本州を直撃の恐れが出るかもしれない状況の中で判断が難しかった山行でした。
 7月26日 早朝5時に八王子を出発、8頃に沢渡に到着後タクシーにて上高地バスターミナルに向かいました。荒天で中止になる山行が多い中で、運よく晴れ間が差した日に実施できパーティ一同はテンションが上がるばかりで、14時頃には1日目の宿泊地である槍沢ロッヂに到着しました。翌日以降の安全登頂を祈願し、お酒を飲みながら山談議に大盛り上がりでした。
 7月27日 前日の天気予報では午前中まで晴れるが、午後から雨の予報とのことで、出発時間を計画から早めて4時半頃に出発しました。2日目は東鎌尾根を経由して槍ヶ岳へ向かいました。東鎌尾根は、窓と呼ばれる垂直梯子と随所にある岩稜帯の連続が特徴で、注意しながら慎重に通過しました。そんな中、天気は文句のない快晴となって、目の前には槍ヶ岳や4月に登頂した北穂高岳も見ることができて、みんな感激でした。10時半に槍ヶ岳山荘に到着しましたが、すでに辺りは霧だらけで視界はありませんでした。登頂するか迷いましたが、これからの天気予報も悪くなる一方でしたので、この時間しか登頂できないと判断し、槍の穂先にアタックしました。徐々に雨が降り始め、岩が濡れてきたため、一歩一歩安全を確かめながら三点支持を意識して着実に取りついていきました。無事全員に登頂でき、みんなで喜びを分かち合いました。雨が強くなったため早々に下山して12時には槍ヶ岳山荘へ戻り、登頂成功を祝して乾杯しました。
 7月28日 5時に起床し、外の様子を確認しましたが、雨と強風で登頂には全く適していない状態でした。2日目に登頂して良かったと思いました。3日目は6時に出発、上高地に向けてひたすら下山するだけです。小休止を挟みながら軽快に歩いて13時半頃には上高地バスターミナルに着きました。
 天候の様子を見ながら、適宜計画を変えたためにメンバーの方にはご迷惑をお掛けしましたが、無事に登頂することができて本当に良かったと思う山行でした。メンバーの皆さん大変お疲れ様でした!!

浅岡 記

1日目の宿泊地である槍沢ロッヂにて。
山行の成功を祈願して乾杯をしました。

2日目の東鎌尾根から見た槍ヶ岳です。
憧れの槍ヶ岳を拝むことができて、みんな興奮していました。

貴重な晴れ間の中で記念に槍ヶ岳をバックに写真を収めました。
ところが、槍ヶ岳山荘に到着したら、ガス状態でした。
わずかな時間を狙って穂先へアタックしたが、周りが見えなかったからかあまり怖く感じなかった?

山頂に着くも周りはガスだらけ。
景色が見れなくて残念でしたが、無事に全員登頂できて良かったと思いました。

3日目の朝、さらにひどい状態となっていました。
2日目に登っておいて良かったと改めて感じました。
下山後、河童橋にて。
みんなの顔から登頂の喜びと無事下山できてほっとした表情が浮かびます。