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三斗小屋温泉と三本槍から甲子山へ

山行日 7月5日(土)~6日(日)

参加者  元木(係)熊谷 宮崎 山下日 遠藤 前波 山本和 岩本 高橋(会友)

梅雨が未だ明けない不安定な天候の中、那須連山を縦走してきた。

 7月5日は時々小雨のぱらつく中を、沼原から茶臼岳に登り三斗小屋温泉の煙草屋旅館に泊まった。翌6日は熊見曽根から朝日岳をピストンし、三本槍岳~須立山~甲子山~甲子温泉まで、途中、坊主沼の避難小屋でティタイムを取ったりしながら、長い道のりを歩き通すことができた。                          三本槍を過ぎるとほとんど登山者に出会うこともなく、“貸切状態”のほんとうに静かな山旅であった・・・。                    by motoki



     三本槍岳山頂で! 須立山~甲子山への道のりは思った以上に長い!

7/5(土)小雨の残る沼原を出発、途中で三斗小屋温泉に直行するサブコース組と別れ、牛ケ首から茶臼岳山頂へ。
時折青空が顔を出し、ガスの切れ目から周囲の山もうっすらと姿を見せることもあったが、登山者の姿もほとんどなく早々に峰の茶屋から三斗小屋温泉に下る。煙草屋旅館では露天風呂を楽しみ、ビールと日本酒や焼酎でささやかな酒宴を開き、早めに就寝する・・・。

  沼原の駐車場で出発前に全員で記念写真を撮る。                        雨はほとんど気にならない程度であった。
  三斗小屋温泉に直行する組と分れ4名で茶臼岳へ・・・。                    ほとんど視界はないが、時折ガスの切れ目から周囲の山々が見える。
  ご覧のように、時々、青い空が顔を出すこともある・・・。
煙草屋旅館では日本酒と芋焼酎も加わり小宴会になる。                      「山」と「お酒」と「温泉」・・・、こんな贅沢はない!
 

7/6(日)朝のうちこそ薄曇りであったが、熊見曽根に着く頃には晴れ上がる。
朝日岳をピストンし、三本槍岳へ。ここで、峰の茶屋経由で下山するサブコース組と別れ、須立山を越え坊主沼避難小屋へ。小屋前の窪地に残る雪でお湯を沸かしゆっくりとティタイムを取った後、旭岳(赤崩山)の東側を「藪こぎ」に苦しめられながら大きく迂回し、甲子山までの長い道のりを歩き通し、甲子温泉には予定通りの時間に着く。
お世話になった三斗小屋温泉煙草屋旅館の前で、「全員集合」                   今日のお天気はどうやら心配なさそうだ・・・!
  朝一の登りはキツイ、隠居倉を過ぎヤレやれだぁ~。
  隠居倉から熊見曽根への登り
  熊見曽根から見る茶臼岳                                   やや雲が多いが視界は良好であった
  須立山1,720m山頂                                        眼下に鏡ヶ沼が見える
  坊主沼避難小屋への下り
  坊主沼避難小屋前の窪地に残っていた残雪に遊ぶ会長と高橋さん。                                この雪を融かし、美味しい紅茶を頂く・・・。
  ようやく今回の最終目標地点「甲子山」山頂へ                               到着時間は予定より2分遅れ・・・!
  甲子温泉の近く、南沢の堰堤に到着ヤレやれ・・・、                         お疲れ様でした。
 

三斗小屋温泉から三本槍~甲子山~甲子温泉のコースは朝日岳のピストンを加えると、約12kmの行程であり、途中幾つものピークを上り下りすることから、敬遠されがちなコースである。今回も三本槍を過ぎてから出会った登山者は坊主沼の避難小屋と甲子山山頂だけであった。登山道は迷うような所は無いが、赤崩山を巻く新道は竹を踏み倒したような道で・・・かなりのアルバイトを強いられた。ともかく、登山者も少なく静かな山を楽しむことが出来るコースである。

コースタイム

7月5日 八王子駅南口6:30⇒那須IC⇒沼原11:00→牛ヶ首14:00→茶臼山15:10→峰の茶屋15:30→三斗小屋温泉16:20

7月6日 三斗小屋温泉7:00→熊見曽根8:00~8:25→朝日岳8:50~9:20→熊見曽根9:40→三本槍岳10:32→坊主沼避難小屋13:02→甲子山13:42→15:20甲子温泉15:30 ⇒15:40新甲子温泉

新甲子温泉16:30⇒白河IC⇒八王子IC⇒19:50八王子駅南口

概算費用

21,000円/人(車代、三斗小屋温泉、小宴会、日帰り温泉を含む)

燕岳・大天井岳

前文
 9月22日から25日まで、わがM先輩の遠大な計画に便乗させていただき表銀座の一部を歩いてきた。山をやっている者一度や二度は合戦尾根を登っていて不思議はないが、不肖私は初体験。音に聞くあの槍ヶ岳をどうしても見たかった。近頃の私は、およそ世のしがらみにがんじがらめにされ日常から解放されることなど到底叶う筈もないが、どうした訳か、鬱勃と湧き起こる山への欲求が堰を切ったように抑えきれず何もかも振り切って出かけたのだった。北アルプスは四・五年ぶり、しかも、名にし負う三大急登の一つである。当然のごとく青息吐息の連続で、M氏の適切な指導がなかったら、大天井(おてんしょう)ヒュッテを往復することなど無理な話よ、といまさらながらに思う。槍ヶ岳は湧き上がるガスの中に、その高邁な姿を隠していてなかなかに姿を現さなかった。長野側からもうもうと吹き上がるガスはついに絶えることがなかったのである。私はフルサイズのデジタルカメラに24mm-105mmの標準ズームと70mm-300mmの望遠ズーム、約3.5kgの三脚とハーフNDフィルターなど最低限の機材を上下2気室のカメラ用ザックに詰め込んでいた。案の定、急登の最後には足が吊って死にたいくらい辛かった。ザマァ見ろ!それで青息吐息なら知ったことか!自業自得というものさ!連休最後の日とあって、下りてくる登山者は引きも切らず、恐ろしいほどの人気の高さを思い知らされもした。燕山荘を過ぎ、表銀座の展望のつれづれは、肝心の槍ヶ岳が容易に微笑みを投げかけてはくれなかった。 しかし、下山する日の朝、いつまでももそもそと燕山荘の玄関で身繕いをしていると、「クニマスさん!見えているぞ!」と 、Mさんの高い声がして急ぎ出てみると、槍ヶ岳は、それまでとは打って変わり、朝の清澄な空気の中に全容をすっきりと見せて高かった。手前から深く切れ落ちる天井沢と千丈沢の間から急速に競りあがり、蛾々たる北鎌尾根を従えて上昇し、さらに天を衝くような先鋒を突き立てている。二つの沢はまだ暗い。初秋の空はこれまでになく青く透明だった。
 写真はほぼ時間の経過と共に並べた。(クニマス記)


 
   
燕山荘休憩所から燕岳西面。左下から吹き上がるガス 9/23 10:06  東面は時おり陽が射した。                 10:28  
   
 私は、「燕山荘に泊まりてぇ、もう電池が切れたぁ」と弱音を吐いたが・・・                              10:36  遠ざかる燕山荘   手前はイルカ岩だろうか       10:36 
   
 むしろ、この方が絵になるかなぁ  雲の切れ間の一瞬    10:50  大下りの頭で 裏銀座は雲の中              11:19
   
 RAWから現像すると派手な色合いになるが、実際はそうでもない
 色合いを控えめにしてみた                 11:30
 大下りの頭を下り、鞍部で見つけたナナカマドの紅葉  11:30
   
 大天井岳か?                          12:41   岳樺の黄葉が輝く                   12:41
   
 切通し岩下で一本を取るMさん              13:01    先輩が向いている方の岩に喜作レリーフ         13:01           
クニマスがよたよたと… Mさんが撮った     9/23 13:25 美しい! これもMさんによる。            9/24 7:56  
   
午後2時過ぎ 西穂岩稜が青く霞む             14:08 大天井ヒュッテへと下るMさん。私はとうとうノビて座り込んでしまった。小屋の上に見えるハシゴは牛首展望台への登り口    14:08
   
牛首展望台からの槍の夕景(左下に辛うじて穂先が。待っても天候の好転は望めなかった)。小屋の夕食を5時に済まし、展望台の急登を這い上がった。疲労の極。下って小屋で酒も飲まず、獣の眠りを眠った               9/23 17:16   前夜、「オレもクニマスさんと一緒に燕山荘に戻ることにする」と、 見かねたMさんは折角の自分の計画を放擲した。この日も濃い霧だった。燕山荘に戻る途中大天荘に寄った                 9/24 7:13         
  露置くナナカマド 前日の紅葉と同じ場所ですが    8:32  緑の背景が辛うじて赤色の平坦さを救うだろうか        8:31
   
構図を変えて                          8:58 コバイケイソウに秋が来て 空に見えるのは霧で谷下である 9:00
   
雲が取れてきた!これぞ表銀座の醍醐味 左 笠から続く連嶺        9:40頃 水晶は雲の中 大下りの頭で長い一本を取り パノラマ写真に仕立ててみた                               9:40頃
   
 槍は近い   70ミリ域                      9:36   わがままを言って300ミリのズームに付け替えた これで一杯だ    9:39
   
 山ひだに光射して                         9:52  先ほどのナナカマドが                      9:53 
   
 ガスが晴れてきた                        10:50   右が北鎌尾根 左が東鎌尾根 顔は隠してこそ…    10:02
 
 お昼ごろには燕山荘に到着 燕岳はまだガスの中だった   15:58  西の斜面は時おりガスが晴れて 逆光に岳樺が輝く     16:10
 
 その日も雲が多く夕陽に輝くことはなかった それにしても なかなかに劇的ではないか                      16:52  日は暮れた                         9/24 16:48 
 
翌朝 朝焼けも雲の中だった               9/25 5:11 15分後 燕岳に陽が当たった                    5:26 
    
玄関でもそもそしていると「クニマスさん見えてるぞ!」とM氏が声をあげた  陽が当たっているのが北鎌 右は西鎌尾根だろうか   6:22 槍ヶ岳に登ったのは10年も前、5月の雪山だった。3畳あまりの頂上で一息ついていると、不意に北鎌の崖から這い上がってきたクライマーに吃驚させられたことがある。「北鎌をやってきたのですか?」と声をかけると、「そう。」クライマーはそっけなく応え、何事もなかったかのように下山して行った。ガチャ(登攀用具)の音だけが耳に残った。      6:24
   
どこかのカメラマンが   Mさん撮影        9/24 9:00    Mさん撮影  コンパクトカメラでこれだけ写る 多少はレタッチさせていただいたが                       9/25  6:57
 後記
 
大人M氏の本来のコースは、大天井ヒュッテで私と別れ、単独喜作新道・西岳を経て、東鎌尾根から槍ヶ岳に至り、大喰(おおばみ)、中岳、南岳を経て天狗原に下り、天狗池に写る逆さ槍の水を汲み、水俣乗越(みずまたのっこし)を這い上がり、再び大天井ヒュッテに戻って中房温泉(なかぶさおんせん)に下るという実に壮大な計画だった。が、私があまりにだらしなかったので大天井ヒュッテから一緒に戻ってくれたのでした。負け惜しみで言おう!ああ山は良い!山仲間はまた良きかな!


コースタイム
9月22日14:00八王子西IC ⇒(中央道) 安曇野IC ⇒ 中房温泉駐車場車内泊
9月23日5:50 → 6:20第1ベンチ6:30 → 6:50第2ベンチ7:10 → 7:30第3ベンチ7:40 → 8:00富士見ベンチ8:15 → 8:50合戦小屋9:15 → 9:20休憩9:35 → 10:00燕山荘10:20 → 12:00大下り鞍部12:25 → 13:30切り通し下13:45 → 14:45大天井ヒュッテ泊
9月24日6:45 → 7:40大天荘7:55 → 8:20切通し岩8:35 → 10:00大下りの頭10:30 → 12:00燕山荘泊
9月25日7:00 → 8:00富士見ベンチ8:15 → 8:50第1ベンチ9:10 → 9:30中房温泉下駐車場 ⇒ 八王子

概算費用
ガソリン約30リットル(ハイブリッド車)4600円、 高速代4450円×2=8900円、宿泊費約2万円


 

   

雲の平テント2泊と高天原露店風呂を訪ねての山旅

8月11日~15日の5日間、昨年の北ア黒部源流赤木沢遡行に続き本年も同山域に入った。 Lを斎藤氏、メンバーは私と山下氏、鷲林氏の4名でもちろんテント泊だ。3名は昨年のメンバー気心はもちろん体力も性格も?十分に承知している安心できるメンバーだ。

前夜八王子を熊谷車で19時に出発、翌日12時30分ごろ新穂高まで入ったが駐車場は大変な混雑だ。係りの支持を受け車を止めて テントを張り就寝についた。夜空が明日の好天を約束してくれた。

   槍ヶ岳大展望の鏡池だ。まあ!なんとも優雅な!のんびりと
   鏡池山荘は大勢の登山者でいっぱいだ。ここは大変ロケーションが素晴らしい!!
   弓折乗越を過ぎると本格的な稜線歩きだ正面は水晶岳
   本日の予定、双六小屋キャンプ場だ。テントやく100張といったところか、ちょっと遅い時間なのかほぼいっぱいだ
   テント代2000円、缶ビール500円で早速落ち着く
   8月12日、2日目の出発だ!体調は全員万全
   ほぼ同じ道を帰るため行は基本的に稜線を辿ることにした。双六の山頂は正面
   双六岳山頂
   双六岳よりいよいよ本格的な稜線漫歩!!この付近はどこでも被写体になる私たち岳人にとって最高の時間、行動だ
   鷲羽岳、ワリモ岳、赤牛岳と続く
   南斜面は高山植物でいっぱいだ
   鷲羽岳直下には三俣山荘だ
   三俣山荘にて槍ヶ岳北鎌尾根の稜線が素晴らしい
   山頂でしばし大展望をゆっくりと、贅沢な至福の時間だ
   今回はとにかく天候が約束された山行?しかし、テント山行だけに荷物は堪えるし暑さには閉口する
   ようやく雲の平に入ったテント場はいっぱいだしかしそこは私たちテント山行は長いキャリアがあり得意とするところだ。素早く適地を判断しあっという間に張り終える
   荷物の苦労の分だけ気楽な、楽しい時間、そして小さくても何よりも私たちの家?なのだ。料理も楽しいし会話だってだれにも遠慮することはない
   8月13日今日は目的の高天原温泉足取りも軽い正面は薬師岳
   まさに1級の露店風呂!疲れがいっぺんに取れました
   体をゆっくりと癒した後気持ちよく雲の平へ
   雲の平の木道今年はどこへ行ってもコバイケイソウの群落が見られました
   雲の平テント場今日はすこしのんびりと過ごしました
   8月14日、今日はいよいよ下山日、少し早目の出発です
   咲き終わったチングルマが朝日を浴びて美しい
   黒部源流にてミネラルたっぷりの自然水をたっぷり飲ませていただきました
   4日間の山旅の余韻を楽しみながら、終始槍ヶ岳を望みながらの足取りは軽やかです
   弓折乗越、本日は頑張ってわさび平キャンプ場まで足を延ばします
   8月15日、わさび平キャンプ場は登山者など約20張りのテントでしたがゆっくりと休むことができました のんびりとテント撤収後新穂高に下山、ホテルにて入浴後、中央道の渋滞にもあまり巻き込まれず夕方には帰王した

剱岳から薬師岳へ 「花の楽園を歩く」

 昨年の同じ時期に赤木沢を遡行したが、その時に出会った日本一厳しいと言われている山岳マラソンレース「日本アルプス大縦走、富山県魚津~駿河湾」に挑むランナーたちの不屈の精神力と驚異の身体能力に凄い刺激と一種の憧れを抱き・・・、「マラソンは無理でも、この二本の足で歩いてやろう!」といつしか考えるようになりました。幸い北アルプス方面の天候はしばらく安定状態が続くとの予報に、予定通り8月9日に八王子を出発した。今回は「日本アルプス大縦走」の第一弾として馬場島から入山し、早月尾根~剱岳、さらに立山・五色ヶ原・越中沢岳・薬師岳・太郎平まで縦走し、折立に下山する全行程約53km、4泊5日の山旅です。

8月9日(金)晴れ、ガスが濃く視界はほとんどない。 馬場島から早月小屋へ

 馬場島を12時過ぎに出発。晴れてはいるのだが、剣岳をはじめ周囲の山々は見えない。登山口にある小さな社で登山の安全を祈願した。早月尾根からの剱は30数年ぶりだ・・・、いくらか緊張気味である。「剱岳の諭」の一つに、《人身とも鍛錬された人々よ来たれ》とあった。これまで幾多の困難を乗り越えてきたが、今回は格別な思いがある。登山口からいきなりの急登、鈍った足腰が悲鳴を上げる。しばらく登ると幾本もの杉の大木に出会う、樹齢は千年以上と思われ、まるで屋久杉のようだ。また、早月尾根は高山植物が多く種類も豊富なのには驚いた。木の根や木の枝に捉まりながら登ること約5時間半、ようやく早月小屋に到着した。

 
 登山口に立つ「剣岳の諭」の石碑  早月小屋まで1,470mの登りだ!
   
 まるで屋久島に来たようだ・・・  樹齢千年以上の杉の大木が幾本もある
   
ノリウツキか? 可憐なシモツケソウ
   
 アオノツガザクラとイワカガミもいっぱい  早月小屋が見えた・・・、後方は剱御前
8月10日(土)晴れ、午後からガスが晴れる。 早月小屋から剱岳へ

 山頂を目指すというのに、朝から濃い霧に覆われ晴れる様子はない。雪渓を過ぎると段々と険しくなってくる。ほんの一瞬間だけガスが途切れて、早月尾根の上部を窺がうことができ、改めてその険しさを実感する。やがてロープや鎖に捉まりながらの急登となったが、先を行く登山者が直上を登っているように感じる・・・。ガスで周囲や直下が見えないのが幸いしているのかも知れない。早月小屋から山頂までは3時間40分、8時46分に着く。明治40年に陸軍陸地測地部の柴崎芳太郎測量官が苦難の末、この山頂に四等三角点を設置した歴史に思いを馳せながら、先ずは花崗岩の標柱にタッチする。ただし、現在の三角点はそれから100年後の平成19年に三等三角点として新たに設置されたものである。下山途中、前剱のあたりで雷鳥の親子が砂浴びに興じていた。ガスが濃いときは天敵の猛禽類が来ないことを承知して悠々としている。結局、5~6分は待たされただろうか・・・。久しぶりなので剱沢まで一度降りてテント村などを見てから、別山乗越~別山と歩き内蔵助山荘に向かった。
 
 雪渓をトラバース 雪渓を過ぎるとクルマユリが
 
朝露に濡れる花たち シシウドか?
   
 早月尾根上部が時折姿を見せる  いよいよ険しさが増してくる
   
ようやく山頂に・・・ 陸地測量部柴崎測量官に思いを馳せる・・・
 自然木でつくられた「御剱」の標識  雷鳥が登山道で砂浴びを・・・
岩の割れ目に根を下ろすチシマギキョウ ハクサンフウロ、クルマユリも咲き乱れる
 何処までも拡がるコバイケイソウの大群落  剱沢のテント村
 

8月11日(日)晴れ、 立山連峰から五色ヶ原へ

 ガスで視界がほとんどない中、富士ノ折立~大汝山~雄山へと歩を進める。めったに山頂の雄山神社には参拝しないのだが、今回だけはガスが晴れることを願い500円也を支払い「ガス退散」を祈願した。そのご利益か・・・?一ノ越に降りる途中で徐々にガスが薄くなり、やがて室堂平が見えてきたのにはびっくりした!そして、一ノ越からは雄山やこれから登る龍王岳を見ることができた。獅子岳への登山道は雪渓あり、お花畑あり・・・と変化に富んでいて飽きない。やがて五色ヶ原の台地まで見通せるポイントまで下って来るともうすぐザラ峠だ・・・。戦国の昔、佐々成政が家康に密に会うため厳冬期にここを越えた話や黒百合伝説の物語などを思い出しながら歩くうちに、やがて五色ケ原山荘に着く。まだ、13時30分である・・・今日は休養日、五色ケ原でゆっくりしよう!
 
山頂の雄山神社社殿がぼんやりと見えてくる  ガスの切れ目から初めて室堂平が見えた
   
 一ノ越の分岐から龍王岳を見る  獅子岳へ向かう登山道で
   
 小さいが花姿が可憐なミヤマリンドウ  大きな花をつけるハクサンイチゲ
   
佐々成政と黒百合伝説を思い出す・・・  獅子岳の下りからザラ峠・五色ヶ原を望む
五色ヶ原のお花畑、後方は針ノ木岳  五色ヶ原の夕景
8月12日(月)晴れ、五色ヶ原から越中沢岳~間山~北薬師・薬師岳

 4時15分に小屋を出発する。今日の歩行距離は14.8km、行動時間は12時間近くなるはずである。ご来光をベストポイントで・・・などと考えている暇はない。鳶岳の下りで赤沢岳の後方から昇る太陽を拝むことができた。今回の山行で初めてのご来光だ!越中沢岳まで来ると、薬師はもちろんのこと赤牛~水晶が目の前に横たわる。読売新道を水晶から平の小屋まで歩いたのは6~7年前だろうか・・・?スゴ乗越小屋で遅い朝食をとり、coffeeをたっぷりと飲み、給水して出発する。ここからが長く、間山~北薬師~薬師と何度アップダウンを繰り返したことか、それでも薬師の山頂には予定より10分遅れ、15時10分に着いた。剱も立山も・・・赤牛・水晶・鷲羽、針ノ木・烏帽子・野口五郎、南方向には黒部五郎・三俣蓮華、その後ろには槍・穂高連峰も見える。そして足元には雲の平が広がる。熊谷会長たちが何処かを歩いている筈だ・・・!16時には今日の宿、薬師岳山荘に着く。
 
 赤沢岳から昇る朝日、鳶岳の下りから  越中沢岳山頂で、後方は薬師岳
   
 ムシトリスミレのなかまか? 間山から水晶~鷲羽・槍穂高を望む
   
 大輪の花をつけるシナノキンバイ  大きく翼を拡げる薬師岳
   
 最終目的の薬師岳に立つ  槍・穂高連峰シルエットが美しい
 8月13日(火)晴れ 薬師岳山荘から太郎平~折立へ

 今日もご来光はあきらめ薬師岳山荘を4時15分に出発、太郎平小屋に5時30分に着く。体調も気力も十分だ・・・!朝食をとりながら双六まで足を延ばす計画を練ってみたが、新穂高温泉から松本までのバス代が少し不足する。バスはカード決済が利かないのだ・・・。そこで、きっぱりと諦め折立までの長い道のりをお花を眺めたり、薬師や太郎山を振り返ったりしながらのんびりと下山した。
 
 薬師峠付近からの夜明け  薬師岳のシュルエット
   
 どこまでもニッコウキスゲが・・・ 蕾に挟まれ窮屈そう・・・ 
   
オニアザミ  ヤマハハコ
 
端正な形の山は埋蔵金伝説の鍬崎山  いよいよ薬師ともお別れ  五光岩ベンチで
 行程前半の剱岳と立山は濃いガスに視界を阻まれてしまったが、その分高山植物を観察する余裕も生まれ、剱岳や立山の高山植物の多さを再発見できたような気がする。五色ケ原山荘では真夜中に外に出てみると今回の山行で初めての満天星に・・・、もう胸が一杯!朝の来るのが待ち遠しかったこと。それにしても、あの山岳マラソンに参加した超人たちに改めて脱帽した山旅であった。                                             by Motoki

コースタイム                                         8/9 八王子6:01===越後湯沢===富山10:48===上市11:20⇒11:50馬場島12:10→1,600m 14:40→17:30早月小屋                                     8/10  早月小屋5:00→2,800m  7:34  →8:52剱岳山頂9:27→ 11:37 一服剣 →12:52剣沢13:30→15:32別山→16:30内蔵助山荘                          8/11  内蔵助山荘5:00→7:25雄山神社7:40→ 8:20一ノ越 → 10:10鬼岳東面→11:05獅子岳→12:50ザラ峠→13:40五色ケ原山荘                          8/12  五色ヶ原山荘4:15→鳶岳4:47→6:20越中沢岳6:50→9:30スゴ乗越小屋9:58→12:10間山12:20→14:10北薬師岳14:25→15:10薬師岳15:25→16:00薬師岳山荘                     8/13  薬師岳山荘 5:15→5:30太郎平小屋6:15→6:50五光岩ベンチ→7:46三角点→9:20 折立10:50⇒12:20富山12:43===越後湯沢15:00===17:31八王子        

概算費用                                         交通費:33,000円、山小屋宿泊費(飲み物代含む)4泊:42,000円、復路食事代など:2,000円    合計77,000円                                         

 

飛騨 白山 三方岩岳 野谷荘司山 白川郷

飛騨 白山 三方岩岳、野荘司山 白川郷へ7/26~29日に4人で行ってきました。

7/27 白山スーパー林道から三方岩岳、野荘司山に登る。木の根っこが多くてとても歩きにくい道でした。秋の紅葉が良い山と思いました。下山後、世界遺産 白川郷を見学する。 暑い暑いでした。
7/28 平瀬道登山口から登る。道は整備されてとても歩きやすい。エメラルド色の白水湖を見ながら、屹立した白山、別山の眺望、大雪渓を見ながら歩く。何と言っても
高山植物の群落がいっせいに咲き誇って楽しませてくれました。
(コバイケイソウ、ハクサンコザクラ、アオノツガザクラ、ヒメサユリ、ハクサンフウロ、クルマユリ、ミヤマクロユリ、、、)
7/29 雨の中下山しました。
                         記 占部芳子

三方岩岳頂上
   白山登山口
   エメラルドグリーンの白水湖
   
   
   雪渓のトラバース
   
   頂上の登り口
   
   御前峰頂上