双六小屋前当たりからは紅葉が始まり、また、鏡平小屋前は池塘が点在してて、池塘に映る槍,穂高連峰の眺めは、北アルプス特有のスケールの大きい展望を楽しみました。
占部芳子 記
鏡平に到着する、紅葉が綺麗でまるで箱庭のようだ | |
双六岳が近くなり紅葉がきれいでした。 | |
双六岳頂上 | |
槍が岳をバックに | |
鏡平池に映る槍が岳,穂高連峰 |
8月13日から16日に日本アルプス大縦走『富山湾から駿河湾へ』の第4弾となる、中央アルプス縦走に元木と鷲林が挑戦してきました。今回のスタートとなる木曽駒には昔はメインルートであったが最近ではめっきり登山者が減ってしまい、クラシックルートとも呼ばれている、旧木曽駒高原スキー場跡から入山するコースを取りました。 木曽駒~宝剣~空木~越百、さらには奥念丈~念丈まで足を延ばし、以前お楽しみ山行で登ったことのある烏帽子岳を経て鳩打峠へ下山しました。 お盆休みの暑いさなか全行程約40kmの道のりを、避難小屋泊まりを基本にちょっと重い荷物を背負って歩いてきました。
記 元木義隆
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この日、「福島Bコース」と呼ばれるクラシックルートからの登山者は私たちだけ。物好き・・・? |
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ようやく「六合目」 視界はなく、黙々と歩くだけ・・・ |
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今日のお宿、七号目の避難小屋です ええ~、これが避難小屋って言う感じ |
8/14 この日も朝から雨、木曽駒~宝剣~檜尾岳と10km弱のコース。木曽駒山頂まで来ると流石に登山者も多くなる。視界はなく、早々に宝剣に向け出発する。宝剣の山頂もガスの中であったが、三ノ沢岳の分岐の辺りから雨が上がり、視界も開け千畳敷のカールが見えてくる。檜尾岳の山頂には14:30に着く。そのまま檜尾岳避難小屋へ。 今日の宿泊者は全部で9名・・・、この日もゆったり出来た。 |
山頂の木曽駒神社で「山の安全」を祈願する。 ご覧の通り小雨とガスで視界はない |
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宝剣山頂の祠は健在だった てっぺんに立って写真を撮る輩がいて、 山頂の全容を納める写真の撮影を諦める |
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檜尾岳山頂で 後方に今日のお宿の「檜尾岳避難小屋」が見える |
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「檜尾岳避難小屋」の全景、右側の小さな建物はトイレ アーチ型の骨組みは鉄骨ではなく、集成材・・・、流石に木材が主要産業の地域ならではの構造 |
8/15 朝から晴れ上がる。 熊沢岳~木曽殿~空木~南駒~越百まで13.5kmときつい行程に、足が重くなり越百山への到着が1時間も遅れる。携帯のアンテナが全く立たず、越百小屋への連絡が取れず焦る!先ずは到着の遅れを小屋主の伊藤さんにお詫びする。以前にも来ているので気持ちよく迎えてくれ、私たち二人だけの夕食となる。久し振りのビールで喉を潤しながら、小屋主の伊藤さんと御嶽山の惨事のことや越百から先、奥丈念へのルートは人が入らなくなった話などを伺う。小屋主のお孫さんが夏休みで来ていて、賢く振る舞っているのにはビックリ! |
何事もなかったかのごとく、この日も秀麗な姿を見せる「御嶽山」 ‘合掌’ | |
空木の山頂でほんとうに久し振りの青空だ | |
赤ペンキも鮮やかな「越百小屋」久し振りのご馳走にありつき、英気を養ったのだが、But、朝寝坊をしでかす・・・! |
8/16 越百~奥念丈~念丈~大島山~高森山と18km近い道のりであったが、朝寝坊で出発が遅れたことや越百から先は想定して以上に背の高い笹に被われていたことなどから、奥念丈へ到着した時点で予定より1時間遅れ、念丈へは1時間30分遅れで到着。大島山方向の笹の茂り具合を見ると難航するのは明ら・・。帰りの列車に間に合わなくなれば、17日からの仕事に支障をきたすので、烏帽子からの下山を決定。 |
ともかく、踏み跡を辿ることはできないし、倒木や切株などの障害物で何度も転倒する・・・ | |
ようやく「奥念丈岳」山頂へ セルフタイマーが上手ゆき、ベストショットに |
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奥念丈から大島山、高森山方面を望む 期待していた笹の刈り取が行われた様子は見られなかった | |
念丈岳山頂で後方は大島山ここで、ルートが明確であり、笹も刈られている烏帽子岳からの下山を決定 |
今回の中央アルプス縦走はお盆休みの4日間しかなく、奥念丈から烏帽子岳へとルートを取ったが、仮に日程があったとしたら、安平路山の避難小屋に泊まり、摺古木山から大平宿まで走破したいところだった・・・。 しかし、体力的にはどうであったろうか? ともかく、キツイ山行であった!コースタイムは長くなりますので省略致しました。 |
山行日 9月20日~23日 富山湾から駿河湾へ「日本アルプス大縦走」 の第3弾は、前回のリベンジとして槍平から南岳新道を登り、南岳→大キレット→北穂~涸沢岳~奥穂→ジャンダルム→西穂~焼岳へと縦走し、中の湯温泉に下山しました。
今回は予報とは大違いで、4日間とも快晴に恵まれ、北アの大展望を心行くまで堪能しながら、北ア最難関と言われる大キレットとジャンダルムを無事に通過することが出来た。これで、馬場島から中の湯温泉まで北アの縦走を無事に終わったことになる・・・。オマケ程度に考えていた焼岳の山頂からは、今まで歩いてきた薬師の辺りから槍・穂高連峰までを一望することが出来・・・、改めてその“厳しさ”を実感しました。
山裾は早くも秋の気配が漂い、ナナカマドの赤と青い空のコントラストが大変美しく、また下山後に寄った中の湯温泉の露天風呂から見た、奥穂~明神の眺めも格別でした・・・! by motoki
畏敬のジャンダルム |
右俣林道を槍平へ | 白出沢出合 見上げればジャンダルムが |
滝谷出合、滝谷ドームが逆光に輝く | 樹林の間から笠ヶ岳が見えてきた 手前は奥丸山 |
救急箱を過ぎると大展望が拡がる | ピラミッド形の中岳 |
どっしりとした風貌の南岳 | 南岳山頂から南岳小屋を望む 後方は大キレット |
浅間山の頂から昇る朝日、常念のシルエットが美しい | 大キレット~北穂~奥穂のモルゲンロート |
黎明の富士山と南アルプス連山 | いざ、出発・・・! |
南岳を振り返る | このギザギザが飛騨泣き |
そそり立つ北穂の岩壁 北穂小屋が見える | 第2尾根の岩稜 |
北穂小屋のデッキでcoffee time | 歩いてきた、槍~中岳・南岳~大キレットを見る |
涸沢岳の稜線、後方は奥穂 | 「ブロッケン現象」に遭遇 |
焼岳、東峰~北峰~南峰の全景 | 焼岳北峰 |
槍・穂高の一大展望・・・、よくぞ歩いてきたものだ! | ナナカマドの紅葉が噴煙を上げる焼岳と青空に映える |
山行日 8月12日~15日
山岳マラソンレース「日本アルプス大縦走、富山県魚津~駿河湾」に挑むランナーたちの不屈の精神力と驚異の身体能力に刺激受けて始めた、富山湾から駿河湾へ「日本アルプス大縦走」の第2弾として、今回は折立から雲ノ平~三俣~槍~北穂~奥穂~前穂まで、北アの核心部の縦走に挑戦した。
天候の回復を待って出発を3日ほど遅らせたが、折立に降りると雨・・・。13日の雲ノ平は快晴に恵まれたものの、14日の三俣から槍は雨とガスで終日ほとんど視界はなかった。翌15日は朝から激しい雨と強風ではあったが、ともかく南岳小屋までは行くことにし出発した。南岳小屋でしばらく様子を見ていたが、雨風ともひどくなる状況に撤退を決定し、天狗原から上高地に下山した。 by motoki
8月12日(火)雨のち曇り 折立から薬師沢小屋へ
折立からの長い登りを雨のなか淡々と歩くうちに、五光岩ベンチを過ぎた頃には雨も上がり、やがて薬師の雄姿も顔を覗かせてくれた。太郎平小屋のベンチでゆっくりと昼食を取った後、薬師沢小屋へ向かう。一昨年の夏に会長たちと赤木沢を遡行した時に歩いた道でありしっかりと記憶に残っている。薬師沢小屋に着くと受け付も後回しに、先ずはテラスで黒部の本流を眺めながら缶ビールで喉を潤す!水量はかなり多く、濁っている。それでも、テラスでは明日の遡行の話に花が咲いている・・・。 羨ましい限りだ!
祖母岳山頂から見る薬師圧倒的なボリューム感だ! | |
赤牛の後方には劔・立山が。 水晶から平の小屋まで長い稜線を歩いた時のことを思い出す・・・! |
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祖父岳山頂から見る水晶 | |
槍、南岳、大キレット、北穂、涸沢、奥穂の展望に気がはやる・・・! | |
笠ヶ岳の何とも優美なお姿手前は三俣蓮華から延びる稜線 | |
日本庭園から見る槍ヶ岳手前の荒々しい露岩は硫黄尾根 |
左股岳の登りで見かけた雷鳥のお母さん周囲を警戒している・・・。 岩の周りを子供たちがウロウロしていた。 |
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千丈乗越の辺りまで来ると、雨脚が弱まりガスも薄くなってくる。 槍まであと2時間だ! |
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山頂への登りで・・・、ほんの一瞬だがガスが途切る。 槍ヶ岳山荘の屋根がぼんやり見え、「オオ~ッ」と歓声が上がる・・・。 |
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ちろんガスで何も見えない! 休憩もそこそこに降りる・・・。 |
朝から激しい雨と風、大喰~中岳~南岳の稜線では強風に身体が何度もあおられる。その上、頬が痛いほどの横殴りの強い雨と濃いガスに視界を遮られる。大キレット越えが無理なのは明らかだが、ともかく南岳小屋まで行って見ることにした。小屋で様子を見ていると、小屋主さんが「今日は、大キレットは無理だ・・・!何かあっても捜索することも出来ない!」と言っていた。まったくその通りだ。天候がますます悪化してきそうであったので早々に撤退を決定。南岳新道から飛騨側に下るルートは南沢のところで増水の危険が予想されたので、天狗原を経由し横尾から上高地に下山することにした。槍沢に流れ込むいくつかの沢がどこも増水しすごい勢いで流れていて、安全に徒渉出来そうな場所を選びながら慎重に横断しなければならない状況であった。
南岳山頂で近づかないと標識も見えない。 | |
天狗原の雪原 ガスでトレースが分り難い・・・。 |
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この日の天狗池 周囲の沢から水がドッと流れ込んでいる。 |
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河童橋周辺も人影はない。 夏休みの稼ぎ時にお気の毒なことだ・・・。 |
今回の山行はまったく散々であった。3日目から天候が崩れることは承知していたがこれほどの急変は想定できなかった。最近よく起きる異常気象が原因とみられる天候の急変は、これまでの経験で身に着けてきた、山の天候の知識では太刀打ちできなことを改めて知らされたように思う。また、最終日の下山のタイミング、ルート選定はまさにこれまでの登山経験が活かされたと思う。もし飛騨側への下山を選択していれば、大変な苦難の道であったであろうことは想像に難くない。
楽しみは次回に残し・・・、ともかく無事の下山に感謝しながら、「あずさ」で乾杯!
コースタイム