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2023.06.03~04 庚申山~皇海山


梅雨入り前の台風一過に期待し百名山である皇海山とこの時期にしか見ることが出来ないコウシンソウを探しに庚申山へ行ってきた。1日目は庚申山荘に荷物をデポして、山行目的の1つコウシンソウを探しにお山巡りへ。黒部の下ノ廊下を彷彿とさせる断崖絶壁の登山道はスリル満点。奇岩を楽しみながら、ようやく登山道を外れたところでコウシンソウに出会えた。2日目も不要な荷物を山荘にデポし早朝3時に小屋を出発。クラシカルルートで皇海山へ。垂直の鎖場、ハシゴの連続で緊張しつつ、シャクナゲ、シロヤシオの鮮やかさに感激しながら、鋸山につくと360度パノラマ。谷川連峰、上州武尊山などの山々が見渡せた。
復路は六林班峠を経由する高さ1.8mの笹薮をかき分ける、斜面をトラバースするルート。途中何回も沢を横切り庚申山荘に到着。デポした荷物を回収して下山。充実感満載の登山となった。              OHKAMA記 



朝焼けの皇海山


皇海山集合写真




飯豊山 川入ルート2022年6月25~26日




 梅雨の最中ですが、日の長いこの時季にヒメサユリに会えるのを期待して一泊二日という弾丸登山で東北の飯豊山に行って来ました。 雨だったら行ける所まで行ってから引返し、観光して帰る覚悟でしたが・・・ 前夜Aさんの車で出発。磐梯山SAで3時間程仮眠のち時折小雨の中をキャンプ場に到着。広い駐車場には我ら含めて2台だけなのは雨を心配した為か? ところが歩き始めると上空の雲の流れが速くやがて陽が差してきました。 前線を伴った低気圧が北に押し上げられ太平洋高気圧からの南東風が吹き上げた山頂は山行中ずっと雲に覆われてましたが、そのまま関東地方では 27日に異例の梅雨明けとなり、その後猛暑日が続くのでした。           washi)記

0.喜多方市山都町川入ルート
福島県喜多方市山都町御沢キャンプ場からの川入ルート
1.峰秀水 南側から横峰へ登る長坂はブユが多く虫除けスプレーも効かない。(ハッカ油は割と有効かも)うちわで扇ぎながら樹林帯を登ると地蔵山南面の巻き道にある峰秀水に出る。ひと時の涼が気持ち良い。
2.地蔵山分岐 地蔵山から西へ延びる三国岳への尾根に出る分岐地点。ここでも地蔵山西面に残る雪田を源とする湧水が出ていました。冬の降雪量が多かったので今年の残雪は多いようです。
3.七森から種蒔山東面 画像の奥は三国岳を登ってから北へ進んだ”七森”から東へ派生する小尾根です。今登っている三国岳への稜線では太平洋高気圧からの南風が強く吹き上げ、強烈な日差しの中でも割と快適に登れました。
4.剣ヶ峰から三国山へ この剣ヶ峰の稜線は飯豊山と共に御神体との事です。ストックで突きながら登るのはご法度と云われました。雨で岩が濡れていたら滑って登れないと思って来たので晴天で助かりました。
5.剣ヶ峰からの稜線先に三国小屋振返る 七森の尾根を種蒔山へ進む途中に、三国岳山頂に建つ三国小屋を振返って見る。よく登って来たものです。
6.白根葵 シラネアオイの紫色が眼に優しい。
7.三国山から種蒔山へ 今を盛りとヒメサユリが咲き誇ります。
8.種蒔山の北ピーク東面残雪困難 種蒔山を過ぎて直ぐに現れる東面の雪渓は夏道を覆い隠していて道を失う。稜線通しだと深い笹ヤブなので突入をあきらめ、雪田の端まで戻って深くえぐられた雪渓の中を進んだのですが雪壁に阻まれました。前爪が無い簡易アイゼンだったので思いっきり蹴り込むキックステップで雪壁をトラバースする事になり、メンバーに怖い思いをさせてしまいました。本来なら笹ヤブの20mほど先に見えていた赤旗を目指して藪に分け入れば良かったのでした。リーダー猛反省です。
9.切合小屋 展望の効かないガスの中を切合小屋へ到着。シーズン前なので管理人さんは居ない。今晩は小屋全体の半分に当たる10畳位の避難小屋スペースに2階の先客が1名と1階に泊まった我らの5人だけ。水は大日杉登山口方面まで20分ほど下ると北面の雪田から登山道へ流れる雪解け水が豊富に出ていて助かりました。
10.飯豊山 翌日の朝4時半に小屋を出て飯豊山を往復します。相変わらず風が強く本山は雲の中でした。
11.チングルマ もやっとした気持ちのまま下山します。雨降りでないのが幸いです。
12.本山神社 今朝通過して来た本山小屋と飯豊山神社に戻りました。この小屋には初日に駐車場から先に出発した単独の方が前夜ここまで来て泊まっていたそうです。健脚ぶりに感心しました。
13.姥権現 帰り道の姥権現から草履塚へ戻る途中、なだらかな尾根にはお花畑が広がっています。奥には登って来た飯豊本山小屋が雲に覆われて見えません。
14.種蒔山からの下り 切合小屋に戻り朝食してから元来た道を帰ります。種蒔山からの下りにもこの様な岩場があります。
15.三国岳から草履塚振返る 三国岳山頂に建つ三国小屋もまだ管理人さんは不在で避難小屋として開放されています。奥には雲に隠れた草履塚方面が見えるはずです。
16.地藏山へ間違って登る 地蔵山下の分岐で横峰へ向かう右手方向の巻き道をうっかり通り越してしまい西面の雪田を直進したら地蔵山まで登ってしまいました。左側奥には三国小屋、右側奥に見えるピークは種蒔山と思われます。
17.地蔵山の血の池から旧道下降

地蔵山の血の池から横峰へ降る旧道を下降する事にしました。沢状で歩かれていないので藪が道に覆いかぶさり大変でした。長坂の尾根にやっと出た箇所には倒れて見る影もない道標が残っていました。この2時間後に登山口へ降りて、車で350km走り、八王子に23時半過ぎにやっと帰り着きました。お疲れ様でした。

【行程概要】
6/24(金) 京王八王子駅21:40⇒圏央道,東北道,磐越道,磐梯山SA仮眠26時
6/25(土) SA仮眠4:50⇒磐越河東IC⇒山都町相川,川入,御沢登山口駐車場6:20~7:15→横峰9:50→峰秀水10:15→地蔵山下分岐10:30→三国岳12:20~13:00→種蒔山14:30(東面雪渓道迷い)15:40復帰→切合小屋16:00
6/26(日) 泊地4:20→草履塚5:00→本山小屋6:30→飯豊山6:45→本山小屋7:05~7:15→姥権現8:05→切合小屋9:15~9:55→種蒔山10:25→三国岳12:00~12:20→地蔵山下分岐13:35→地蔵山13:50→横峰14:45→御沢登山口駐車場16:30~17:00⇒いいでの湯17:10~18:00⇒磐越河東IC⇒京王八王子駅23:40

【概算費用】
往復700km×35=24500円,高速5260+5900=11160円,諸経費1840円,合計37500円 /5人=7500円

常念岳 冬山偵察 (2021年11月20~22日)


0.常念岳から穂高を望む
常念岳から穂高を望む



 年末年始の冬山を手頃な常念岳に決め、大雪が降る前に東尾根ルートの偵察へ2名で行って来ました。2450m位まで笹やヒノキの藪こぎが大変で、小枝が脛に当たりスパッツ巻いていても小傷だらけになりました。雪が少ないのでヤブがまだ深く、潜り込むので前進困難。想像以上に時間が掛かりました。信州側は雪も深くないと思われるので、本番は道の無い東尾根より夏道を採ろうと考えています。                            washi)記



1.東尾根の笹ヤブこぎ



東尾根は1350m位から背の高い笹ヤブに突入、踏み跡不明な尾根を笹や檜に潜り込み、漕ぎながら進みます。



2.2100m幕営



2100m付近で幕営した翌日の朝。この時期、三季用ダンロップテントにフライシートでもまだ寒さは凌げました。



3.檜の藪



密生したヒノキの中に潜り掻き分け力ずくで乗り越えて行く。小枝がスネに当たり痛い。



4.東尾根を振返る



この東尾根は比較的暖かいのか、ハイマツは少なく檜が多い感じです。



5.常念小屋




前常念岳に荷物を置いて、山頂を往復する事にします。二俣から見える常念小屋には冬季小屋の確認さえ疲れて行けなかった。



6.梓川



この日は残念な事に、西側穂高方面に雲が掛かって、常念岳の山頂からの見通しが悪かったです。



7.前常念岳避難小屋



下山の朝の前常念の石室避難小屋。内側は対流しないので結露してました。入口はブルーシートだけなので雪が吹き込んでいました。



8.三股へ下山途中から見た東尾根



夏道を三股へ下山しました。10時頃から降出した雨の中を延々と林道を下る。浅やんは靴擦れが潰れて痛そうでした。温泉に入ってから帰王。今回もお疲れ様でした。



【行程概要】
11/20(土) 高幡不動駅 6:45⇒高尾山IC⇒安曇野IC⇒ほりでーゆー四季の郷⇒須砂渡ゲート⇒大水沢の滝見台[P]⇒送電線巡視路№63 10:55→東尾根2100m付近17:00幕営
11/21(日) 幕営地 7:05→前常念岳14:00→常念岳15:00→ 前常念岳石室 16:15
11/22(月) 石室 7:50→南東尾根の夏道を下山→三股11:00→ [P]12:30⇒ほりでーゆー四季の郷(入浴)14:00 ⇒安曇野IC⇒高尾山IC⇒ 高幡不動駅 19:30

五竜岳~鹿島槍ヶ岳

 昨年、悪天候で実施できなかった五竜岳~鹿島槍ヶ岳に行って来ました。

 9/14 ゴンドラリフトを使って八方尾根を登り、唐松岳へ向かう。この日は快晴で汗はダラダラと滴り、少し進んでは一本を繰り返す。14時30分頃に唐松岳頂上山荘に到着、荷物を空身にして唐松岳に登る。頂上は雲に覆われていたが、雲の隙間からは立山連峰から五竜岳を望むことができ、明日からの縦走に期待することができた。山荘は満員だった様で4畳の部屋に7人が寝る形であった。

 9/15 4時に起床、ストレッチを行って5時に出発する。初めて岩場に臨む人が多かった?影響なのか牛首は渋滞となってしまい、通過に時間を要してしまった。7時40分には五竜岳山荘へ着く。五竜岳山荘で「山が好き、酒が好き」Tシャツを購入し、五竜岳に登る。ここから岩稜帯となるため、登る人と下る人がお互いに声を掛け合いながら通過する。9時頃に山頂に到着、皆の体調と天候を判断し、キレット小屋へ向かう。G4とG5の岩場を慎重に通過、14時頃にはキレット小屋に到着。小屋では、同じルートを行くパーティの方とお酒を酌み交わしながら、明日の鹿島槍ヶ岳に期待する。

 9/16 4時に起床、4時45分にキレット小屋を出発する。ここから八峰キレットと呼ばれる、横がスパッと切れた岩稜とクサリ、ハシゴの連続となる。ヘッデンで目の前を照らしながら通過する。周りが暗かったお陰で恐怖感を感じることなく、通過することができた。次第に鹿島槍を覆っていた雲が取れ始め、北峰と南峰を目の前に望むことができた。6時40分に北峰、7時40分に南峰に到着する。冷池山荘辺りから天候が曇りとなり、晴れた状態で鹿島槍ヶ岳に登ることができて良かった。12時頃に種池山荘に到着、15時頃には扇沢へ下り、3日間の壮大な計画を終えることができた。

浅岡 記

鹿島槍ヶ岳山頂にて。皆で握手を交わし達成感を味わう。
唐松山頂にて。
暑くて持ってきた水を飲み切ってしまった。
牛首付近にて。
太陽の日差しを浴びながら、慎重に通過する。
五竜岳付近の岩稜にて。
余裕の顔を見せ、ポーズを決める。
五竜岳頂上にて。
いよいよキレット小屋へと向かう。

G4を通過、目の前にG5と鹿島槍ヶ岳を望む。

キレット小屋に近付くが、岩稜帯は一向に続く。
八峰キレットにて。
声を掛け合いながら、慎重に通過する。
道中、雷鳥を見ることができた。
鹿島槍ヶ岳北峰にて。
目の前に南峰を望み、山行が終わりに近づこうとすると感慨深い。
柏原新道を下り、目の前にはゴールが見える。
3日間縦走できたことの達成感は大きかった。

 

富山湾から駿河湾へ『日本アルプス大縦走』 完登記念

『日本アルプス大縦走』の第8弾(最終回)となる、茶臼岳~光岳~加加森山~池口岳の縦走を無事に終わることが出来ました。
 今回は、初日に横窪沢小屋まであと30分と言うタイミングで、急などしゃ降りに会った以外は3日間とも好天に恵まれ、これまでに歩いてきた中アや南アの山々、富士山などを眺めながら変化に富んだ山旅を楽しむことが出来ました。
 光岳~加加森山~池口岳の縦走は玄人向けのコースと言われ、踏み跡を見失わないことに、細心の注意を払った結果、間違うこともなく完登できました。行動時間は連日12時間を超えましたが、体調を崩すこともなく、疲れることもなく、山の会の結束力と協調性と根性を再認識できた山行でした!
 今回はもちろんのこと、これまでにこのシリーズにご参加・ご支援を頂きました鷲林さん、会長をはじめ多くの会員の皆さま方に心から感謝申し上げます。

元木 記

夜明けの光岳山頂で 2019.8.12  5:05

8/10 畑薙ダム(沼平ゲート)~横窪沢小屋

南アルプス登山指導センター前で

一年ぶりに「畑薙大吊橋」を再び渡る
上河内沢に架かる3本の吊橋は、ご覧の通り、
流されて跡形もない・・・・。

昨年もお世話になった「横窪沢小屋」の夕食
枡酒に注目・・・!

8/11 横窪沢小屋~光岳小屋

展望ベンチから見る、夜明けの大無間山

8:28
茶臼岳山頂  2,604m
第8弾は、ここがスタート地点だ!
茶臼岳山頂から
昨年歩いた、兎岳~聖岳を望む
どこまでも青い空が拡がる・・・
光岳 2,591.5m
石灰岩の岩塔「光石」
光岳は2,500mを超える、日本最南端の山

8/12 光岳~加加森山~池口岳~遠山郷へ

光岳から黎明の富士

加加森山を目指し、光岳を下る
微かな踏み跡を頼りに進む・・・
中央アルプスの遠景
このシリーズで、2015.8.13~16に縦走した
加加森山の山頂まであと一息
ご覧通りの登山道・・・?
ようやく加加森山へ
光岳と池口岳のちょうど中間点くらいか
「まだ先は長いぞ・・・」
痩せ尾根を越え、倒木帯を越え・・・、
ひたすら池口岳を目指す・・・。
10:35
ようやく、池口岳(北峰)へ
池口岳は双耳峰で、南峰までは更に40分とか・・・?
池口岳ジャンクションからの下り
1本のトラロープを頼りに、大岩を降りる・・・。
14:15
このルート最後のピークとなる「黒薙」で
あと2時間・・・流石に疲れの色が・・・。
遠山郷の民宿「島畑」で
会長から
「富山湾から駿河湾へ 日本アルプス大縦走」
“完登記念”「8年越しの夢を成就」・・・、
と記された、お手製の木製ペンダントを頂き、
加えて、皆さまからの心温まるメッセージに
感激・・・!

宿のご主人からは、山奥ならではのご馳走や
とんでもないお酒の振る舞いも・・・。

8/13 遠山郷~遠州灘 中田島砂丘へ

ついに終着点「遠州灘」へ
台風10号の接近で高い波が次から次へと押し寄せる!
万感の思いを込めて『バンザイ・・・』

あとがき
 2012 年の夏、黒部川の源流の一つである赤木沢を遡行した時に出会った、日本一過酷なトレールランと言われる山岳アドベンチャーレースTrans Japan Alps(富山湾をスタート地点とし、北アルプス、中央アルプス、南アルプスを越えて、駿河湾まで約415kmの距離を8日間以内で走りきる山岳マラソン)に挑む超人たちの不屈の精神力に強い刺激を覚え、「日本アルプス大縦走の山旅」を2013 年8月から始めてから7年目、今回はその最終回である。南アルプスの深南部といわれている、茶臼岳~光岳~加加森山~池口岳、約39.5kmを縦走し、最終日は遠州灘の和田島砂丘で太平洋に浸かり、遠大なプロジェクトの幕を下ろすことが出来た。

山の会 元木