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王滝村から小秀山に登る

7月13~14日に長野県王滝村と岐阜県中津川市の境にそびえる、小秀山(1,982m)に登ってきました。これまで小秀山登山といえば、岐阜県側から登るコースしかなかったが、近年王滝村の林業の作業道が登山にも利用できるように整備され、標識なども付いたと聞き挑戦してみることにした。もう一つの目的は2010年に新築されたという避難小屋「秀峰舎」に泊まることであった。

天候は二日間とも安定せず、ガスがかかったり時々小雨がぱらついたりするような生憎なお天気でしたが、その分とても静かな山行を楽しむことができました。秀峰舎は木材をふんだんに使った、未だ木の香りのする奇麗な建物で、私たちが想像していた以上に居心地がよく、しかもこの日は私たち3名だけでしたのでほんとうにゆったり、ゆっくりとした時間を過ごすことができました。

登山口を予定より早い11:10に出発する。シカの食害防止柵か・・・? 金網の一部が壊れている。ここからいきなり急登が始まる。
  急登の途中から見上げる「1本ヒノキ」しばらく、この木を目標に登る
  1時間ほどで「フクロウ岩」に着く。手作りの可愛らしい、標識の頭にはちゃんとフクロウが彫られている。「フクロウ岩」は一見登れそうに見えるが、足掛かりが無く容易ではなそうだ・・・!
  途中から小雨がぱらつく生憎のお天気になった・・・。ガスのため目の前に聳えているはずの「御嶽山」も見ることはできなかった。残念だが山頂からの大展望は、次の山行まで取っておこう・・・。
  山頂から僅か数分の距離にある、避難小屋「秀峰舎」の全景。2010.7に新築されたと言う、まだ木の香りのする・・・、ともかく隅々まで意匠を凝らした建物である。
  二間ある居住スペースのうち、奥側の部屋・・・。天井は高く、窓も多く、室内はすごく明るい。かって、山頂に掲げられていたと思われる古い標識が2代分飾られていた。
  窓からは周囲の山々が見える。ガスの切れ目から、裾野だけではあったが、御嶽山を望むことも出来た。
  山で伐採した丸太を製材した板を加工して使ったと思われる鏡。木の形や鏡をはめ込んでいる板の曲線加工が実に美しい!         多分、オンリーワンであろう・・・・!秀峰舎、登山徒然帳には沢山の感謝と賛辞の言葉が・・・。
  少し早いが晩餐を始める。お肉と野菜を蒸した健康的なメニューだ!日本酒もちゃんと担ぎ上げ・・・「乾杯」
  バイオトイレです!まったく匂いはありません。木の香りの方が強いくらいです。〇〇さん曰く、「ここで寝れるよね・・・」
  19時過ぎにはガスも晴れてくる・・・。 明日のお天気はどうなのだろうか・・・?零時ころに屋根を叩く雨の音で目覚める。3時頃に再び目覚め、外に出てみると真上は満天星であった。これは決して、夢ではありません・・・。
  朝食の後、第二高原のお花畑まで散策に出かける。ガスは相変わらず晴れない・・・!第三高原付近から見る秀峰舎。
  お花畑ではせっかくコバイケイソウが迎えてくれたが・・・、生憎のお天気に花たちも淋しげであった。
  途中で出会った奇妙な形をしたモミジの巨木。ヒコバエに混じり、何種類ものヤドリキが育っている。大自然の生命力に感動・・・!
  下山後、御嶽山の秘湯と言われる「王滝の湯」へ木曽の美林に囲まれた奥深い温泉だ。湯船からは真正面に御嶽山を見ることができる。ガスの晴れ間からは幾筋もの雪渓が輝いて見えた。
  開田高原、旧飛騨街道から望む御嶽山ともかく猫の目のようにお天気が変わる!この写真はほとんど奇跡に近い、直に雲が出てきて再び山頂を覆い隠してしまった。
 

今回歩いた王滝村からのコースは林業で使っていた作業道を登山道として最近整備されたためか、普通の登山道とは違った新鮮さが感じられた。標識類もとてもユニークで、フクロウ岩の標識は手の込んだ作品であった。今回は第二高原のお花畑で引き返しましたが、次はピストンではなく、岐阜県側の乙女渓谷とを結んだコースを歩いてみたい。

(コースタイム)

7月13日

八王子6:40⇒高尾山IC⇒⇒伊那IC⇒王滝村⇒白川林道⇒10:45登山口11:10→12:05ふくろう岩(昼食) 12:30→14:20小秀山14:30→14:35秀峰舎

7月14日

秀峰舎8:10→8:45第二高原8:55→ 9:40秀峰舎9:50→11:20ふくろう岩11:30→11:50登山口12:10⇒13:45王滝の湯⇒開田高原16:00⇒伊那IC⇒20:30八王子

(概算費用)

車代560km=17,800円、高速代4,200円、食糧・燃料1,900、秀峰舎協力金1,000円、

8,300円/人、王滝の湯 500円、開田高原そば900~1,100円

motoki

御坂山塊、毛無山から十二ヶ岳~鬼ヶ岳へ

梅雨の晴れ間を見つけ、6月29日(土曜日)に御坂山塊の毛無山~鬼ヶ岳を縦走してきました。もちろん、世界遺産に登録され話題が沸騰している富士を眺めながら、登山を楽しもうとの魂胆であったが・・・、残念がら生憎の曇り空。とうとう一度も富士山の全貌を見ることは出来ませんでした。

土曜日と云うのに山は静かで、毛無山~十二ヶ岳で3人、金山~節刀ヶ岳で1人に出会っただけであった。もうお一方、鍵掛峠ではマウンテンバイクを担いだ同年輩くらいのスーパーマンに出会った。休憩を取ることもなく、マウンテンバイクを肩に担いだまま、あっと言う間に根場民宿へと下っていってしまった。 実に良い刺激を貰ったように思う・・・・。

文化洞トンネル脇の登山口、駐車スペースは十分にある。6:30分に出発する。
  歩き始めて直に出会った[タマゴ茸]、意外や・・・、このキノコ食べられるそうな・・・。フランス料理、イタリア料理では高級茸としてよく使われているそうです。
  毛無山山頂から見る河口湖。遠く山中湖と箱根連山もみえる。残念ながら富士山は厚い雲に覆われ、裾野しか見えない・・・。
  四ヶ岳への登りから望む十二ヶ岳。ここからみる十二ヶ岳はシンメトリックな美しい山容をしている。十二ヶ岳まではまだ9ピークを越えて行く、アップダウンの多いコースだ・・・!
  富士の山頂が僅かに顔を見せる・・・。四ヶ岳山頂にて。 
十一ヶ岳と十二ヶ岳の鞍部に架かるつり橋を渡る山下さん。歩み板はアルミ製だが吊りワイヤーのたるみが以前に較べ益々ひどくなってきたようだ。
山下さんに続き、鈴木さんも慎重に通過する。さぁここからが、いよいよ本番ですよぉ~・・・!
吊り橋を渡ると、直ぐに十二ヶ岳の急な登りが始まる。至る所に太いロープが張られ、鎖場もある。まるで「岩稜研修」のお復習いのようだ・・・!
十二ヶ岳山頂で一息つくメンバー。 9:50眼下には西湖が拡がり、涼しい風が吹き、実に気持ちが良い!「健康と山の安全」を祈念する。“お賽銭も忘れずにネ・・・”
山頂から直下に拡がる西湖をみる。西湖の後方に見える丸い小さな山は大室山。樹海のただ中であるためか存在感のある山だ!
十二ヶ岳からの下り、登りも厳しかったが、下りも厄介だ!ロープが太すぎて力が入らないし、思うよな姿勢も取れず、かなりの苦闘を強いられた・・・。
金山への登り返しも、十二ヶ岳への登りと負けず劣らず厳しい・・・!鉄梯子が無かった頃はどうやって登っていたのだろうか・・・?
  金山への登りからみる「鬼ヶ岳」、写真では厳しい山容が表現できていない・・・。浸食作用により、いく筋もの露岩が帯状に走り、険しい地形を形成している。「鬼の角」もその一つであろう。
  金山まではあと僅か・・・!ようやく厳しい登りも終わり、ホッと一息。でも金山~節刀ヶ岳~鬼ヶ岳と、まだまだ先は長い・・・。
  11:00に金山山頂に着く。ここは十二ヶ岳・節刀ヶ岳・鬼ヶ岳の分岐点だ。山頂は平べったく、樹林に囲まれ視界はない。
鬼ヶ岳山頂から、鍵掛峠~王岳を望む。標高1,738mを示す可愛らしい手作りの標識が掲げてあった! ここから鍵掛峠までは、まだいくつものアップダウンがある。気持ちを引き締め、13:00 山頂を後にした・・・。
 

文化洞トンネルの登山口から毛無山~十二ヶ岳~金山~節刀ヶ岳~鬼ヶ岳~鍵掛峠~根場の民宿までのコースは距離こそ10.5km程度であるが、実質6時間半余りを要した。厳しい岩場の登り下りが多く、それらの個所を通過するのにかなりの時間を費やしたことになる。パーティーの人数が多ければもっと時間はかかるだろう。 このコースはちょっとした岩登りの経験と、アップダウンに耐えられる体力が必要とは思いますが、富士山を終日眺めながら歩ける素晴らしいコースだと思います。 みなさんも是非挑戦してみて下さい・・・!

コースタイム                                       八王子5:00⇒高尾山IC⇒⇒河口湖⇒6:20文化洞トンネルP6:30→8:00毛無山8: 10→8:50八ヶ岳→9:50十二ヶ岳10:10→10:55金山11:05→11:20節刀ヶ岳(昼食)→12:00→12:40鬼ヶ岳13:00→ 13:40→13:40鍵掛峠14:00→15:05根場民宿15:40⇒(レトロバス)⇒文化洞トンネル16:00 ⇒16:55日帰り温泉17:30⇒19:00八王子

概算費用                                                 車代 3,300円/人、バス代330円、日帰り温泉 500円                                                                          motoki

伊豆の山と肴と桜

2月23日~24日に10名で南伊豆の長九郎山に行ってきました。

今回はタクシーを利用

車の相乗りより多少割高だが、それほどでもない。車に戻ることもなく縦走ができ、アルコールを飲んだり移動中に寝ることもできる。
長九郎山山頂

展望台に上ると360°見渡せる
雲見温泉から富士山を望む

烏帽子山中腹の浅間神社から海を隔てて富士山が見える
下田の高根山山頂

強風ではあったが快晴で伊豆七島も見渡せた

その後、下田の街でキンメダイの煮つけを味わう
河津桜

寒さの影響で2分咲きぐらい

菜の花もきれいだった
帰りは露天でみかんを買い、小田原では干物の店に立ち寄り快適なハイキングツアーが終わった。

幹事さん、皆さんお疲れ様でした。

高尾の城山

2012年12月27日 高尾の城山 

暮れも迫った27日城山に登った。今年は12月に雨が降りこの2・3日急激に冷え込んだ。こんな時は霜の花が見られる。朝8時日影沢の入口に車を置き林道を登っていく。車止めゲートの手前から城山に直登する小さな道を登ると大きく育った霜の花がそこかしこに・・・・。踏み跡を辿るように城山に上がるとだれもいない山頂からは富士山が見事な姿を見せてくれた。

堀 由美子 記


 

 

紅葉の栗駒山と虎毛山

 10月7日から9日まで栗駒山周辺の山に遊んだ。目指すは栗駒山の紅葉。前夜発の高速バス組と新幹線利用組とが一ノ関で合流し、レンタカーで栗駒山を目指した。先ずは足慣らしにと、その麓に広がる「世界谷地湿性植物園」を通り  前衛峰である大地森への道を歩いた。巨木の混じる豊かなブナの森である。一行は女性4名、男子2名。深い森の中を流れる清浄な空気に包まれて、そこここの林床に踊る茸や、花の終わった野草に目をとめて、森の豊饒に酔った。 写真はできる限り三脚を使用した。茸に焦点を当ててみたが、見ていると美しくもあり、笑いがこみ上げてきそうな楽しさがほの見えて、歩みはいっこうに捗らないのだった。茸はどれも登山道の脇に見つけたものであるが名前は分からない。全くの門外漢なのである。が、その美しさ、奇妙な姿にすっかり魅了されてしまった。その日は約三時間ほどのトレッキングを終えて早めに投宿した。
第1日(10月7日曇天)一関駅9:40⇒11:20世界谷地駐車場11:30→13:10変則十字路13:30→15:10駐車場⇒ホテル泊  第2日(10月8日快晴)ホテル6:00⇒6:30いわかがみ平駐車場6:50→8:20栗駒山頂上(1627m)10:00→11:20東栗駒山11:40→12:45いわかがみ平駐車場13:00⇒16:40秋の宮温泉郷民宿泊
第3日
(10月9日晴れ)民宿5:50⇒6:10小赤倉沢駐車場6:30→7:25渡渉(高巻き)→9:15高松岳分岐9:35→10:25虎毛山頂上(1433m)11:30→12:05分岐12:20一本12:30→14:00駐車場
費 用
:宿泊費20000円・レンタカー及びガソリン代10000円・高速バス代8800円 合計38800円(一人)

深いブナの森の中を私たちはゆっくりと歩いた。
ゆっくり歩いた大地森への道、 深いブナの森のその足元にきのこが顔を見せています  きっと、早足に過ぎてしまえば  頬をなでる森の風しか感じないでしょう  きのこは落ち葉や枯れ木や  瑞々しい緑の苔をしとねに  なにやら踊っているよう
さながらエミール・ガレのかさ。

 
 
 
 
 
 
 
 
   茸が土に還る間際なのだろうか。
  木漏れ日に浮かび上がった苔。
 
   岩を抱く。
   ブナの森の奥深さを表現して見た。
   仲間たち。
   「 ノコンギク(野紺菊)よ」と仲間が教えてくれた。
これでトレッキングは終わった。
   栗駒の朝。 翌朝早くいわかがみ平駐車場へ登る途中で。
   いよいよ栗駒山の登山が始まる。中央コースを登った。これ以上はない秋晴れであった。
  1時間も登ると頂上が見えた。

高く晴れ上がった秋空に  栗駒山の凱歌がこだまするよう  今年の秋のコレクション  オートクチュールをお見せしましょう、と  訪れるものはみな息をのみ心打たれる  今年もありがとう、と
   息を呑むばかり。
 
 
   逆光ぎみで奥行きと脇役を配置して見た。
   秋の陽の透明な光に透かされて。
   仲間たち。
   頂上から望む。
   悠揚迫らぬ遥かな山は鳥海山。
   須川側から。
 
   鳥海山を背景に。
これで、下山を開始した。
   東栗駒山コースを下る。
 
   東栗駒山で。
早めに下山し、秋の宮温泉郷を目指した。車で時間弱を要したがなんとか明るいうちに着くことができた。宿の食事はミズの実やふきなど山菜料理が盛り沢山だった。
   三日目、虎毛山である。
虎毛山は宿から20分ほど戻り、赤倉沢林道入り口からさらに20分ほど沢沿いに遡って駐車場だった。1時間ほど赤倉沢沿いに歩き、渡渉地点に来たが、よく探すと高巻く道が見つかった。ほどなくして急登が始まった。どこまで行っても急登は続いた。
   急斜面にアスナロの林が現れる。アスナロは、杉や檜に似ているが樹皮が殆ど付いていない。ウィキペディアによるとヒノキ科アスナロ属の常緑針葉樹で、一属一種の日本固有種。檜に似ているが枝や葉は数年間枝についている間に、より幅広くなる。含有成分のヒノキチオールは圧倒的に檜より多く、俎板材としては一級品である、とある。また、「明日は檜になろう」という文学的俗説があるが、決して哀れな木ではない。
   夫婦檜を過ぎて。
   ブナの林が現れた。さらに急登が続く。
   2時間後、ようやく稜線上の高松岳分岐に到着。ここで大休止をとる。
   尾根を少し歩くと虎毛山の頂上が見えた。陽が当たるとほのかに赤く染まっているのが見える。しかし、あの頂上まではなお急登が待っていた。
   遠くに避難小屋が見え隠れして頂上は近い。近づくと、なんと小屋が新築されているではないか!事前の下調べでは、台風の直撃を受けて見る影もないほど無残な姿だったが、びっくりである。まだ、工事は完了していないようであるが、見た目は真新しく完成した姿だった。感謝、感謝である。
   栗駒山から雲が湧き出し、寒い風が吹いていた。虎毛山頂上も紅葉していたが、標高が低いためか人の背よりも高い木が多い。
   池塘の周囲は草紅葉だった。PLフィルターを外して撮った。
   紅葉は六分目だろうか。
 中間の稜線に陽が当たるのを待って撮った。
 数パーティの登山者に会ったが、静かな山頂だった。
 山旅はこれで終了。
この山は阪神ファンに大人気なのだそうである。虎の装束で登って来るとか・・・いやはや
 下山後、再び宿に行き温泉に入って一関に戻った。いささか冗長な記事にお付き合いいただきありがとうございます。(佐藤記)