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2014年5月3日~7日 双六~西鎌尾根~槍ヶ岳

【初めに】 2002年の5月連休に室堂~五色ヶ原~薬師~黒部五郎~双六まで単独ツェルト5泊で25kg背負い山スキー縦走した(鷲)ですが、槍ヶ岳は行けなかったので、2014年春オートルートを繋ぐ計画を実行しました。
計画では、新穂高温泉~双六冬季小屋~西鎌尾根~槍ヶ岳~大喰岳→横尾本谷滑降~上高地の予定でしたが↓
5/2 今回も単独。新宿前夜発23時の直行バスで岐阜県の新穂高温泉から入山。
5/3 夕立の為ホワイトアウト、弓折岳付近でツェルト泊。
5/4 双六の冬季開放小屋に登るも西鎌尾根へは時間切れ、晴天なのに小屋泊まり。
5/5 吹雪なので停滞。予備日を使う。
5/6 早朝まだ風強いなか、きわどい西鎌尾根をピッケルアイゼン信頼し命を預け槍ヶ岳山荘へ。12時間行動。
5/7 本日は平日。スキー滑走面故障の為、無理せず槍沢を滑降。小梨平で入浴のち上高地からバス電車で下山。
【感想】 単独なので覚悟して挑戦したが、西鎌尾根は山スキーの日本オートルートでは難関です。
天候によりナイフリッジとなる稜線や新雪時の急斜面トラバースなど、パーティ同士ロープ結索が必要な箇所が出てきます。
今回は、ショートスキーにアルミスコップや高価な乾燥牛飯アルファ米などで軽量化を図るが無線機やビーコン等でどうしても荷は15kgを超えてました。
長いスキー板を駆使して、立山から槍まで通しで出来る人は真に熟達者です。
今回無事に下山出来て家族、山の会、勤務先等との繋がり、日常に改めて感謝するのでした。
【記 washi】

2014年5月4日(日)晴れ
弓折岳過ぎ2600m付近
尾根上の雪裂け目に前夜
ツェルト泊
新穂高温泉方面を振返ると
昨日の夕立で行動中止の
テント跡が見えます。
槍ヶ岳へ延びる
西鎌尾根 (行けるのかぁ~)(傾斜は見た目程ではないが)5/4 晴天で稜線を辿る2名
パーティが遠く望めた
双六の冬季開放小屋床は鉄板が敷いてある本日はここまで (14人位泊まり)

5/5 は吹雪で停滞 (18人位泊まり)
5/6 連休最終日
小屋を 5:30に出発昨日吹雪の風が残り
南西から北東へ雲海が
西鎌尾根を超えて行きます
稜線は新雪で尖っていますが
春なので雪質は安定していますでも恐ろしや、ピッケル アイゼンに
今回ほど助けられ
命預けた事はありません
5/6 9:05振り返ると
天候良くなってきました
5/6 10:08硫黄乗越
5/6 14:10千丈乗越
トラバース誤り!
✖地点では、16:20本来左の千丈沢側で
槍の肩へ登り詰めるところを、
右側の槍ヶ岳山荘の基部へと
直上してしまいました
5/6 17:30槍の穂先槍ヶ岳山荘 やっと到着本日は素泊まり
5/7 7:40本日は平日です西鎌尾根を振返る右奥は薬師岳
下山日3080mの槍の肩から
槍沢ロッジ 1820mまで
薄い新雪で安定した雪面を
快適にスキー滑降できました
2014年 平成26年 5月7日(水)槍の穂先をバックに
(washi)
 

 

2013年末 忘年山行 熱海・岩戸山,玄岳

地球温暖化が静かに進行している中で暑かった今年も早や12月。今回の忘年山行は電車で行ける熱海の岩戸山734mと、玄岳798mを設定して頂きました。一日目は約6時間行動。二日目は約4時間半行動。参加者は総勢20名で大きなトラブルも無く楽しんで来ました。(記 washi)

平成25年11月30日(土)10時に、湯河原駅から南東へ歩いて20分位の相模湾に流れ込む川の千歳橋(海抜5m位)から17名で岩戸山へ向けにぎやかに出発。
   みかん栽培の急斜面をあえぎ登ると、果実運搬用モノレールが所々に設置されていました。
   蜜柑は収穫が追いつかないのか、たわわに実って「枝がかわいそう」の声もあがります。
やがて相模湾を望み、初島、伊豆大島が見えてきました。
13時に岩戸山に到着。734mの山頂はこじんまりとしています。
お昼です。 先着パーティが6~7人いらっしゃいましたがお邪魔してしまいました。
   岩戸山を越え石仏の道分岐からは、日金山東光寺参道の独特な雰囲気の中を歩きました。写真は平成3年から財団法人日金山霊園として開かれた箇所で、すぐ上が十国峠です。
   十国峠の広~い芝生広場では冬陽に午後の影が長く伸びてます。
   十国峠のケーブルカー山頂駅は工事中なのかクレーンが延びて、今年6月世界遺産登録となった富士山と並んでいました。
   ケーブルカーは11/26~12/27まで工事のため運休との事。場違いなタクシーが山道を上がって来ていた訳が判りました。
十国峠とは、伊豆、駿河、遠江、甲斐、信濃、相模、武蔵、上総、下総、安房の国が見渡せる所から名付けられたそうです。 富士山の西肩には南アルプスのテカリ、ヒジリ、シオミ等が雪を頂き輝いていました。
十国峠を後にして石仏の道分岐まで戻り温泉旅館を目指し下山です。 (もう15時)
 日金山東光寺を42丁目として麓から1丁目ごとに石仏石碑がある参道です。 信仰の行場でもあり、昔の名主や江戸の商人達が寄進した今は寂しげな石仏にブルッとしますが、大勢で歩いているので大丈夫です。
   熱海市西山町のひっそりとした温泉旅館「芳泉閣」まで歩き通し、ひと風呂浴びて宴会です。 宴会と泊まりだけでも参加の会員も駆け付け、総勢20名。 嬉しい限りです。
   乾杯!今年も無事に楽しい山行ができました。お互いに喜びを分かち合い大感謝です。(18時)
   カラオケで盛り上がります。 今晩の宿は我々山の会で貸切なのでした。
   見事な舟盛りです。幹事さんの手腕と手際のよさにもまた、大感激。拍手。
   部屋に戻っても夜中まで、山の話しは尽きません。
翌朝12月1日(日) お世話になった「芳泉閣」のご主人に玄関先で集合写真を撮影して頂きました。 この辺りの傾斜地では邸宅や鄙びた風情の温泉宿が建て込み、晩秋から初冬にかけての風情には心と体に染み入るものがあります。
 宿から海側に下った東海道新幹線高架近くの来宮神社の大楠です。 クスの木では全国2位の大樹で樹齢は2000年、幹周り23.9m。思わず一周して何度も見上げてしまいます。 本日の山行は玄岳。すぐそこの来宮駅まで歩き、帰王の2名とお別れです。 18名はタクシー5台に分乗して南西へ15分程走った玄岳ハイキングコースの林道終点まで「馬を駆け着けて!?」上がってしまいました。(9:40登山開始)
 熱海からの玄岳ハイキングコースは、伊豆スカイラインから熱海へ延びる熱海新道を陸橋で横切る「才槌の洞535m」(10:15通過)からきつくなり、昨晩飲み過ぎた人もアルコールが抜けてきました。
   風がまだ穏やかな樹林帯で、宿から頂いたミカンを食べて一休み。
 陽だまりにリンドウが寄り添っていました。
 玄岳手前、開けた笹原から富士山が見えてきました。 ブッシュに隠れて愛鷹山の左に南アルプス聖岳が雪を頂いて白く輝いています。
 今日の富士山は風が強く気流の関係で、同じ所に留まった雲がずっと離れてくれません。
 霜柱が一部融けて滑りやすい小道を上がります。 玄岳はすぐ上です。
 玄岳798mに11:20到着。 冬の伊豆スカイラインなので冷たい風が強いです。
 伊豆スカイラインをドライブする際に車窓から見えるお馴染みの「氷ヶ池」めざして下ります。
 氷ヶ池の端で風を避けてお昼です。
 予定していた車道の熱海新道を下らずに、先程玄岳へ登ってきた途中の分岐まで、笹を掻き分け這い上がります。 (13時半に分岐着) もと来た道を下り、住宅地のバス停からバスに乗り熱海駅に14時半着。 ここで18名は解散。お疲れ様でした。それぞれ八王子へ向け電車に乗り込み家路につきました。 今山行の係りの鈴木國昭さま、企画幹事の元木義隆さまには、この場をお借りして一同お礼申し上げます。 有難う御座いました。

2013年12月7日黒富士ハイク,燕岩から

平成25年師走。山梨百名山の黒富士1635mにwatouさん念願の天然記念物燕岩岩脈ルートから計3名で登ってきました。車道から燕岩岩脈の末端雑木林に取り付き傾斜はきついが冬枯れで見通しのきく細い尾根を登ります。所々岩稜が現れるが慎重に通過。沢ルート合流の鞍部から先の尾根岩壁は切れ落ちているので、北側斜面から回り込んで再び尾根に立つのに1回だけロープを使いました。尾根に出ても相変わらず傾斜はきついが危険はなく、3時間で黒富士山頂に立つ事ができました。山頂から登ってきた箇所を振り返ると崖ヤブにしか見えず、ここがルートとは想像も出来ないのでした。帰途は桝形山に登り、黒富士峠から駐車させて頂いたキャンプ場のマウントピア黒平に帰って来ました。 (記washi) 黒平9:10→燕岩基部9:40→鞍部11:15→黒富士12:40→桝形山14:00→黒富士峠14:30→黒平15:40

   車道から見える「角閃石石英安山岩」の柱状節理露頭。 昭和9年に国指定天然記念物。 大昔この辺りは火山でした。 (写真は夏季)
   燕岩岩脈の細い尾根から黒富士を目指します。 南西側は燕岩の岸壁。
   燕岩の岩稜。 熊と思われる落し物あり。 春、秋は要注意。
   鞍部から上の稜線は北斜面から迂回。 急傾斜の立木に支点取ってロープを使い登りました。
   日溜りハイク? 葉が落ちた急傾斜の雑木林を尾根通しに立木を掴みながら這い上がります。
   黒富士山頂から燕岩岩脈ルートを望む。
   黒富士山頂
   甲府盆地の向こうに富士山。
   枡形山から黒富士を振り返る。
   黒富士峠から見た黒富士はすくっと形がいい。
   12月の黒富士峠。
   峠から落葉松の植林地を黒平へ降ります。
   ここは鹿が増えて鹿牧場状態だそうです。 マウントピア黒平さんや山梨県山岳連盟の方々による丁寧な道案内テープが付けられています。