投稿記事(blog)

新穂高温泉から水晶岳 往復 2022年4月29日~5月5日




2018年の春山スキー以来washiにはGW時季7回めの双六岳を、頼りになるAさんと2名でテント6泊して来ました。 今年の冬は積雪が多く春になっても山間部の激しい雨のため釜トンネルから上高地への道で崖崩れがあり関係者の方々の突貫作業の末、GW初日にバスが通える様になり本当に助かりました。 washi 記

0.水晶から立山を臨む
↑水晶岳2986mから北面の立山方面を臨む 2022年5月3日
1.大ノマ乗越

春の北高南低の気圧配置に加え太平洋南岸の前線上に発達した低気圧が北上した入山初日4/29は、晴れていたが秩父沢をワカン装着して大ノマ乗越に登る頃にミゾレとなり、上部の雪面が三日月型にパックリと割れた脇を除けながら乗越を直上し、濡れて寒い中テントを設営して夜間の風雪をやり過ごしました。

 

2.環水平アークと雷鳥 4/30は快晴。テント撤収してると昨日途中でビバークしたという2人パーティと朝の挨拶を交わす。双六小屋周辺は昨日の荒天の為か静か。双六岳への登り途中に雷鳥に遭遇。見上げた空に彩雲の様な環水平アークが掛かっていました。
3.双六の滑走路 滑走路とも称される双六岳東面の尾根は凍結融解作用によるなだらかな周氷河地形と云われています。
4.三俣蓮華から 三俣蓮華岳から見た鷲羽岳方面。高気圧のおかげで順調に三俣山荘付近まで進める事が出来てテントを設営しました。
5.三俣山荘 5/1は、日本海側と太平洋上の低気圧に縦に覆われて一日中降雪となり停滞。明けた5/2は、一面フカフカの新雪に覆われ鷲羽岳も白い雪山に戻っていました。
6.ワリモ岳 鷲羽岳を越える頃から”疑似好天”も終わり一転して風雪が強まる。今夜は2780mの平坦な窪地の東側湯俣川に落ちる斜面の上で西風がいくらか凌げる雪の切れ目にテントを設営しました。
8.水晶小屋を振返る 5/3朝になっても西風は強いままですが水晶岳を覆っていた雲が剥がれ出したのでテントを後に登頂開始。水晶小屋は東側の山カゲに頼もしく建っています。
7.頂上

停滞日はあったものの天気に恵まれて春山積雪期の水晶岳に9時に登頂できました。黒部源流雲ノ平からの西風が強く吹く斜面は雪が着かない程です。

9.高天原 水晶の北峰からは高天ケ原が見下ろせました。赤牛岳へ行くならもっと早く朝の3時頃に窪地を出ないととても無理です。
10.水晶の難所雪壁 この水晶岳南側稜線の難所を往復しました。雪壁なのでアイゼンを蹴り込みながら慎重に登り降りしました。
11.参考,水晶の岩場 【参考】無雪期のこの難所にはハシゴがあります。
12.窪地 窪地のテントに午前中に戻れましたが、西風によりWの右手指が凍傷気味となったので、その日のうちに三俣山荘へ戻る事は断念し、ここでもう一泊します。夜は再び風雪に悩まされました。
13.双六岳に戻った 5/4は南岸の高気圧により晴天。双六岳山頂から雪解け早い春山を振り返ります。今夜は双六小屋の幕営場にテント泊。寝袋を干す時間もありのんびり過ごす。連休後半の好天のせいか、10張程度と賑やかでした。
14.ワサビ平 5/5下山日のワサビ平小屋。渓流に陽光がまぶしく跳ねていました。 春の目まぐるしい天気のため長期山行となり夫々靴擦れや凍傷で大変でした。でも、たおやかでありながらも奥深い静かな山を訪ねる事が出来てAさんには大感謝です。


【行程概要】
 4/28(木) 都庁地下駐車場 23:00発(登山バス毎日あるぺん号)⇒       
 4/29(祝) 新穂高温泉ロープウェイ口 6:20→ワサビ平 8:45→秩父沢出合 11:00
     →大ノマ乗越,テント泊 15:15
 4/30(土) 泊地 8:20→弓折岳 9:00→双六小屋 10:30~11:15→双六岳 13:25~ :45
     →三俣蓮華岳 15:50→三俣山荘前,テント泊 17:00
 5/ 1(日) 停滞
 5/ 2(月) 泊地 8:00→鷲羽岳 10:30~11:10→岩苔乗越を過ぎた2780m平坦窪地に
     テント泊 14:00
 5/ 3(祝) 泊地 7:00→水晶岳 9:00~ :30→テント泊地 14:00
 5/ 4(祝) 泊地 7:50→鷲羽岳 10:00→三俣山荘 11:15→三俣蓮華岳 12:25→双六岳
     14:30→双六小屋,テント泊 15:15
5/ 5(祝) 泊地 8:00→大ノマ乗越 10:00→秩父沢出合 11:00~ :15→ワサビ平
     12:00~ :15→新穂高温泉ロープウェイ口 13:20,13:50⇒平湯温泉
     バスターミナル(入浴,夕食) 高速バス 18:05⇒中央道日野バス停 22:15
【経費概算】 一人当たり交通費
 登山バス(新宿都庁発,上高地経由新穂高温泉行き) 9,500円
 路線バス(新穂高温泉ロープウエイ口発,平湯温泉) 910円
 高速バス(平湯温泉BT発,中央道日野バス停) 5,200円  小計 15,610円



毛無山・竜ヶ岳(西湖テント泊’22年1月9~10日)

西湖を前に北面の富士西湖と足和田山の向こうに北面 甲州側 冬晴れの富士

 新型コロナ感染症が一見落ち着いたかのような12月に、山話会が一年半くらい久しぶりに再開され、山行計画がぼちぼち出る中、女子だけでキャンプする魅惑的な計画がリーダーの横坂さんから提案された。
メンバーは、横坂リーダー、三島サブリーダー、和唐さん、山下正さん、山崎さん、青野さん、高橋さん、三村さん、中村さんとmjの10名。

mj 記

 1日目は、西湖キャンプ場でそれぞれのカラフルなマイテントを皆で手際よく設営してから毛無山(1500m)に出発!

三島さんを先頭に。雪があったりなかったり、時折、氷柱や松の葉の絨毯と飽きる事ないルート。
毛無山への登り  ミネ山を越え、振返ると富士山が!
すれ違う人は1人という静かな山は2時間で登頂。山頂の先客は1名。雲が無い真っ白な富士山と向き合う形でソーシャルディスタンスを守りのんびり昼食。
毛無山薪拾い  テントに戻る途中、薪となる枯れ枝を拾いながら下山するとかなりの量に!
火おこし、夕食の準備と横坂さんのアドバイスで順調にみんなの胃袋は満たされ、日暮れをゆっくり堪能しながら焚き火を囲む。先輩方のお話に耳を傾けていると、いい頃合いに薪も無くなり、21時前に就寝の充実した1日目を終えた。
本栖湖から竜ヶ岳へ

 翌朝2日目は早めの就寝のおかげでまだ暗い中、起床。日の出が気持ちいい。テキパキと朝食後テントを畳み、バンガローの掃除撤収。 西湖を後にし竜ヶ岳登山口がある本栖湖へ。
登山口まで雪道もかなりあり、チェーンスパイク持参の徹底が飛ぶ。

頂きへ  登山口から50分ほどのベンチから南は富士山、北は雪を被った八ヶ岳と南アルプスがくっきりと見える。ここからはチェーンスパイクを装着。やがて泥々の道を慎重に登ると竜ヶ岳全貌が見えてきた。熊笹で穏やかそうだがチェーンスパイクに付く泥の重みで足の運びが鈍くなる。だが先輩にコツを教わりなぎ倒された熊笹を踏みながら順調に登頂できた。
竜ヶ岳  風が時折あり段々と身体が冷えてくるのでサクッとめいめいカップ麺を食する。 サブリーダーの三島さんが雨ヶ岳と富士山にかかる雲からこの後の天候を読み、速やかに慎重に下山開始。
泥々になった靴とチェーンスパイクをススキの茎を使って湖で洗うというナイスアイデアに感動。その後、温泉でさっぱり。
今回の計画、実践、きめ細やかなフォローをして下さったリーダー横坂さんに一同感謝の挨拶をして、車4台に別れ帰路につく。悪名高き中央道の渋滞も奇跡的になく、貴重な体験をした2日間でした。

常念岳 正月山行(‘21.12.30~’22.1.1)


新年おめでとうございます。
 昨年は寒くなる頃から漸く会山行ができるようになり、11月20~22日に偵察しておいた常念岳へ浅岡さんの係りで正月休みに行って来ました。 冬季ルートはホワイトアウトでも迷いにくく、 雪崩れに遭わない尾根伝いをとるので東尾根末端から行くのが主流ですが、まだ降雪が少なく新雪の中に埋もれていない笹薮ブッシュをラッセルしながら登る苦労を考えると夏季ルートの方が楽そうなので、三股登山口から前常念へ上がるルートとしました。 ところが例年現れる年末低気圧が寒気を伴い意外と発達したため、さらさらと降る新雪のラッセルを2人だけだと遅々として進めず、途中撤退の残念な結果となりました。                        washi)記                   



0.常念冬季烏川林道歩き烏川林道を10km以上ラッセル登行しました

1.東尾根入口,12月30日 2.東尾根入口'22.1.1
1760mで撤退 ↑上の2枚は入山日と下山日の比較です。東尾根にはかなり入山している様です。(三股コースは皆無でした)
←我々はこの標高1760mまでで時間切れ。登頂はあきらめました。
三股 三股登山口の元日朝に晴天の中を下山。
周辺でのテント2泊中は終始さらさらと雪が降っていました。
駐車場 帰りの三股手前の駐車場。
夏季にはマイカーで一気に来れるが、今回は深い所で新雪50cmの烏川林道約10kmを4時間かけて歩いて三股止まりでした。
林道からの蝶槍 林道の谷が開けた場所からは蝶ケ岳の稜線が見えました。
延命水 林道途中の延命水。日陰で寒い。
須砂渡ゲートからの常念 帰りの須砂渡ゲート付近から西を振返ると、真っ白な常念岳頂上には雪煙が舞っていました。
【行程概要】
12/29(水) 高幡不動駅 22:40⇒高尾山IC⇒諏訪湖SA仮眠
12/30(木) SA仮眠⇒安曇野IC⇒ほりでーゆ~四季の郷過ぎた須砂渡ゲート横駐車場 8:10→送電線巡視路№63入口 8:50→三股テント泊地 12:00
12/31(金) 泊地 7:55→前常念への南東尾根の夏道途中1760mで引返す 12:50→三股泊地 14:20
 1/ 1(土) 泊地 9:50→夏季駐車場 10:30→まゆみ池 11:20→延命水 12:00→巡視路№63 12:40→ゲート横駐車場 13:30、ほりでーゆ~四季の郷(入浴) 15:45 ⇒安曇野IC⇒高尾山IC⇒ 高幡不動駅 20:00

常念岳 冬山偵察 (2021年11月20~22日)


0.常念岳から穂高を望む
常念岳から穂高を望む



 年末年始の冬山を手頃な常念岳に決め、大雪が降る前に東尾根ルートの偵察へ2名で行って来ました。2450m位まで笹やヒノキの藪こぎが大変で、小枝が脛に当たりスパッツ巻いていても小傷だらけになりました。雪が少ないのでヤブがまだ深く、潜り込むので前進困難。想像以上に時間が掛かりました。信州側は雪も深くないと思われるので、本番は道の無い東尾根より夏道を採ろうと考えています。                            washi)記



1.東尾根の笹ヤブこぎ



東尾根は1350m位から背の高い笹ヤブに突入、踏み跡不明な尾根を笹や檜に潜り込み、漕ぎながら進みます。



2.2100m幕営



2100m付近で幕営した翌日の朝。この時期、三季用ダンロップテントにフライシートでもまだ寒さは凌げました。



3.檜の藪



密生したヒノキの中に潜り掻き分け力ずくで乗り越えて行く。小枝がスネに当たり痛い。



4.東尾根を振返る



この東尾根は比較的暖かいのか、ハイマツは少なく檜が多い感じです。



5.常念小屋




前常念岳に荷物を置いて、山頂を往復する事にします。二俣から見える常念小屋には冬季小屋の確認さえ疲れて行けなかった。



6.梓川



この日は残念な事に、西側穂高方面に雲が掛かって、常念岳の山頂からの見通しが悪かったです。



7.前常念岳避難小屋



下山の朝の前常念の石室避難小屋。内側は対流しないので結露してました。入口はブルーシートだけなので雪が吹き込んでいました。



8.三股へ下山途中から見た東尾根



夏道を三股へ下山しました。10時頃から降出した雨の中を延々と林道を下る。浅やんは靴擦れが潰れて痛そうでした。温泉に入ってから帰王。今回もお疲れ様でした。



【行程概要】
11/20(土) 高幡不動駅 6:45⇒高尾山IC⇒安曇野IC⇒ほりでーゆー四季の郷⇒須砂渡ゲート⇒大水沢の滝見台[P]⇒送電線巡視路№63 10:55→東尾根2100m付近17:00幕営
11/21(日) 幕営地 7:05→前常念岳14:00→常念岳15:00→ 前常念岳石室 16:15
11/22(月) 石室 7:50→南東尾根の夏道を下山→三股11:00→ [P]12:30⇒ほりでーゆー四季の郷(入浴)14:00 ⇒安曇野IC⇒高尾山IC⇒ 高幡不動駅 19:30

奥秩父 ナメラ沢の秋 (2021年11月 7日)


 感染症の状況がどうにか落ち着いて会山行が行えるようになった11月、紅葉の渓谷を期待して3名で初級の沢に行って来ました。                         washi)記




0.ナメラ沢地図【行程概要】
11/7(日) 八王子駅南口 6:30(マイカー利用)⇒高尾山IC⇒勝沼IC⇒雁坂トンネル山梨側駐車場 8:35~:50→沓切橋→峠沢から戻りナメラ沢入渓10:00→二俣先の1650m右岸枝沢へ出渓13:00→青笹尾根1855m四等三角点14:20→尾根南下し国道140号出て駐車場16:00~:40⇒勝沼IC⇒高尾山IC⇒八王子駅南口20:00
1.藻が薄く張って滑る
駐車場から林道を1時間以上歩き、雁坂峠登山道から峠沢に降りる。50mほど下ると出合うナメラ沢に入渓。すぐ出る5m堰堤状滝を越え、過去の研修では度々時間切れで引き返していた中ノ沢の分岐を過ぎると気持ちの良いナメ滝が続く。でも赤く色付いた藻が薄く張ってフェルト底でないラバーの渓流シューズだと滑って辛い。
2.二俣で西側本流入ってすぐ、ここから枝沢を西の尾根へ 画像下部の二俣を過ぎ、ここから西側の枝沢を詰め青笹尾根へ這い上がる。
(今回心配していたほど水は冷たくなかった)
3.青笹尾根の西隣のヌク沢遠望尾根に出て少し上に登ると、西隣にヌク沢が見える。
4.ヌク沢大滝三段230m拡大望遠で見たヌク沢大滝三段230m
5.(参考)ヌク沢大滝(ヌク沢大滝の参考画像)
6.切り開き上部での憩い青笹尾根下って行くと現れる切り開きで一休み。
7.黒岳の奥上に富士山切り開き方向のはるか彼方、御坂山塊黒岳の奥に富士山が見える。
8.青笹尾根の切り開き紅葉を見ながら快適に降る。
9.青笹尾根下部は急降下ところが下るにつれ傾斜がきつくなり滑ったら危険。
10.鶏冠山大橋は欄干低く落ちそうで怖い国道140号秩父往還彩甲斐街道に出て鶏冠山大橋を駐車場へ戻る。低い欄干から下を覗くと吸い込まれそうに高い。
(今回もお疲れ様でした!)